※本記事は薬剤師が執筆しております※
妊活をどう始めればいいのか分からないと考えている方は多いのではないでしょうか?
妊活はパートナーと一緒に取り組むという意識を共有することで不安が和らぐので、パートナーと話し合うことが大事です。
この記事では妊活で男女別にやることを時期別に紹介します。ぜひ、最後まで読んでください。
目次
- 妊活とは?
- 妊活でまずやることリスト
- 妊活中にやることリスト【男女共通】
- 女性の妊活中におすすめのやることリスト
- 男性の妊活中におすすめのやることリスト
- まとめ
妊活とは?
妊活とは、妊娠活動の略語で、妊娠について学んだり、家族などと話し合ったり、妊娠にあたって自身の身体の現状を把握したり、不妊であれば医療による不妊治療を行うなどの一連の活動のことを指します。
男女とも加齢で妊娠率が下がっていくので、妊活はなるべく早く始めることをおすすめします。妊活を始めるタイミングは「子どもを持ちたい」と思ったときです。
妊活でまずやることリスト
妊活を始めるために、まずやることをリスト化しましょう。ここでは、抑えておくべきこととして4つを紹介します。
- パートナーと妊活を始めることについて話し合う
- 妊娠の仕組みについて知る
- 【女性】産婦人科などで子宮や卵巣の状態を確認
- 【男性】泌尿器科などで精巣や精子の状態を確認
以下で、1つずつ詳しく説明します。
パートナーと妊活を始めることについて話し合う
妊活を始めるうえで、夫婦の間で共通の意識をもつことが何より大事です。そのために、妊活を始めることについて話し合いましょう。妊活は二人三脚で始めるものという意識を強める意味でも、話し合いは重要です。
共通の意識を持つために、話し合いは大切にしていきましょう。
妊娠の仕組みについて知る
妊娠の仕組みを知識として知っておくのとおかないのでは妊娠率も変わってきます。
ネットや本や人づての妊活情報を全て鵜呑みにしていては、妊活はうまくいかない可能性があります。妊活情報は、自分たちに合ったものを取捨選択しましょう。そのために、女性だけでなく男性も妊娠の仕組みについて理解しておくことが大事です。
【女性】産婦人科などで子宮や卵巣の状態を確認
はじめにやることとして、女性は産婦人科にいくことが挙げられます。病院で検査を受け、自分の卵子の生成に問題が無いかを予め把握しておきましょう。
医療機関によって検査内容は多少異なりますが、一般的には、性感染症検査、女性ホルモン分泌検査、子宮の内診や超音波検査などが一般的です。もし病気が見つかれば、治療をします。
検査内容などは受診する医療機関に問い合わせましょう。
【男性】泌尿器科などで精巣や精子の状態を確認
まずはじめにやることとして、男性は泌尿器科にいくことが挙げられます。そこで検査を受け、自分の精子の生成に問題が無いかを予め把握しておきましょう。
医療機関によって検査内容は多少異なりますが、一般的には、性感染症検査、男性ホルモン分泌検査、精液検査などが一般的です。病気が分かれば、治療をします。
精液内容などは受診する医療機関に問い合わせて、確認しましょう。
妊活中にやることリスト【男女共通】
妊活中にはどんなことをしたら良いのでしょうか。ここでは、男女ともに妊活中にやることのリストを紹介します。
- 適度な運動
- 痩せすぎない、太りすぎない
- 十分な睡眠
- 過度な喫煙・飲酒を控える
- バランスが取れた食事
以下で、1つずつ詳しく説明します。
適度な運動
運動をすることで体内の血流をよくするのが目的です。特に女性は全身の血流がよくなると卵巣の働きが良くなります。夫婦で一緒に簡単にできる運動を続けることがおすすめです。
血液にはたくさんの栄養が含まれており、妊娠中、赤ちゃんへの栄養は血液で運ばれます。また、卵巣には卵子の元が眠っているので、良い卵子のために卵巣を良い状態にしておくことが大切です。
痩せすぎない、太りすぎない
男女問わず、痩せすぎや肥満は不妊の原因です。身長に対する適正体重はBMI(= 体重kg ÷ (身長m)2)で表現します。BMI20〜24が妊娠に適しています。
痩せすぎも肥満も妊娠率を下げます。BMI25以上の場合はダイエットをしましょう。
十分な睡眠
睡眠中にはホルモンが分泌されます。精子や卵子の生成に必要なホルモンも分泌されるため、男女ともに十分な睡眠が必要です。
睡眠は十分な時間眠るとともに、質が良いことも大切です。質の良い睡眠のために、毎日同じ時間に起床し、朝の太陽の光で体内時計を整えましょう。また、寝床に就く90分前にはスマホやパソコンの使用は控えることが大切です。
過度な喫煙・飲酒を控える
男性女性ともに、妊活中は喫煙、飲酒は悪影響です。喫煙は、精子の質の低下や勃起不全リスクを招きます。女性では月経困難症になるリスクが1.45倍になると言われています。また、過度な飲酒で男性に起きるのは男性ホルモンの低下です。妊娠中の女性が飲酒すると、飲んだ量に関係なく、胎盤を介して赤ちゃんの体内まで運ばれてしまいます 。
妊活優先であれば、男女ともに過度な喫煙や飲酒は控えましょう。
バランスが取れた食事
妊娠には多くの栄養素が必要です。1日3回規則正しく、栄養バランスの取れた食事を摂りましょう。
栄養バランスの取れた食事を取るためには、食卓に主食、主菜、副菜を揃えるようにしましょう。揃えるようと思うだけでも、栄養のバランスは取れてきます。主食、主菜、副菜とは以下の通りです。
主食:ご飯、パンなど、主に炭水化物を多く含む料理
主菜:肉、魚、卵などで作った、主にたんぱく質を多く含む料理
副菜:野菜、きのこ、海藻などで作った、ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含む料理
次の食事、翌日の食事で食べ過ぎや不足を調整することを意識するのも良いです。
女性の妊活中におすすめのやることリスト
女性は妊活中にはどんなことをしたら良いのでしょうか。ここでは、女性が妊活中にやることのリストを紹介します。
- 葉酸を摂取する
- 基礎体温の測定
- 体を温める
以下で、1つずつ詳しく説明します。
葉酸を摂取する
妊娠初期は、お腹の中の赤ちゃんの脳や脊髄の基となる神経管が作られる時期です。この時期はたくさんの葉酸が必要ですが、お母さんの体に十分な葉酸がないと、赤ちゃんに先天異常が起きる可能性が高いと言われています。
脳や神経は妊娠6週目までに形成されるため、妊娠前から積極的に葉酸を摂取しましょう。栄養素は食事から摂るのが一番良いですが、必要に応じてサプリメントも活用しましょう。
基礎体温の測定
自分の月経周期や排卵のタイミング、ホルモンバランスを把握するために基礎体温を測定しましょう。
基礎体温とは、起床時にそのまま動かずに測定する体温のことです。毎日ほぼ同じ時刻に舌の下に体温計を入れて計測します。小さい変化を知る必要があるので、0.00度単位で測定できる婦人体温計を使いましょう。
体を温める
入浴時に湯船に浸かったり、冷たいものを飲みすぎないようにして体を温めましょう。
湯船に浸かるのは体を温める基本です。シャワーで済ませず、やや低めの38〜40度のお湯に約20分浸かりましょう。
飲み物を選ぶときは基本的に温かいものにしましょう。マイボトルを使うようにすると、常に温かい飲み物が身の回りにあるようになり、温かいものを飲む習慣ができます。
男性の妊活中におすすめのやることリスト
男性は妊活中にはどんなことをしたら良いのでしょうか。ここでは、男性が妊活中にやることのリストを紹介します。
- パートナーである女性をケアする
- 栄養を摂り、活力をつける
- 下半身を温め過ぎない
- 定期的な射精
以下で、1つずつ詳しく説明します。
パートナーである女性をケアする
妊活は男女で取組むものですが、妊娠、出産は女性が担う部分が多いので、女性の方がプレッシャーを感じやすいものです。男性が女性をケアすることが妊活成功には不可欠です。
パートナーである女性をケアするために何をすれば良いか悩む方もいますが、難しいことをする必要はありません。いつも通りに過ごし、困っているな、辛そうだなと感じるときに、気持ちをそのまま言葉や行動にしましょう。その方が気持ちがうまく伝わります。
栄養を摂り、活力をつける
質の高い精子を多く生成するためにはバランスのとれた食事で体を健康に保つ必要があります。また、精子の生成には栄養素だけでなく活力も必要になってきます。食事での栄養摂取が難しい場合はサプリメントもおすすめです。
下半身を温め過ぎない
精子をつくる精巣は熱に弱いので、下半身を温め過ぎないことが大切です。
- 長時間座ったままでいる
- パソコンを膝の上に置いて作業する
- ピッタリしたパンツやズボンを履く
- サウナや長風呂
上記が下半身を温めると言われている行動です。質の良い精子をつくる意識を持つことが大事です。普段の生活の中で注意して過ごしましょう。
定期的な射精
射精されずにたまったままの精子は質が低下してしまいます。妊娠率を上げるためには、定期的に射精をし、精子をフレッシュなものに保つ必要があります。
何日間が最適なのかは個人差があるので一概には言えませんが、目安は3〜5日です。
まとめ
妊活で男女別にやることを、時期別に紹介してきました。
妊活は一緒に取り組むという意識を共有することが大切なので、まず始めにパートナーとしっかり話し合いましょう。男女別にすることもありますが、一緒にすることも多いです。妊娠に向けて2人とも健康な体づくりに努めましょう。