※本記事は管理栄養士が執筆しております※
「妊活に効果があるツボがあるって本当?」「妊活や仕事の両立が大変。疲労回復にいいツボについて知りたい」と、ツボは様々なところにアプローチできるので、気になっている方も多いのではないでしょうか。
ツボは、東洋医療の考え方に基づいて考案されたものですが、最近では妊活にも効果的であることが分かってきて注目を集めています。ツボの指圧やマッサージなどは自宅でも気軽にできるので、取り入れてみたいと考える方も多いでしょう。
今回は、ツボの効果、妊活におすすめのツボから、自宅でできるお灸まで詳しく紹介していきます。
目次
- そもそも体の「ツボ」とは何か?
- 妊活中の男女が押さえておくべき足ツボ
- 妊娠力を高めるために女性が押さえるツボ
- 精力を高める男性は押さえるべきツボ
- 妊活中におすすめの自宅でセルフお灸」
- まとめ
そもそも体の「ツボ」とは何か?
ツボは東洋医学の概念で、「経穴」とも呼ばれています。
ツボを刺激することで、気と血のエネルギーの通り道で、全身に張り巡らされた「経絡(けいろ)」内を気が流れていき、気の流れが良くなると経絡と繋がる臓器が活性化され体調が良くなるとされています。ツボは経絡に沿って体中に存在していて、重要な血管、神経、筋肉上に存在すること、体性‐内臓反射との関連性が医学的にも明らかになってきました。WHO(世界保健機関)は366のツボの存在、効果を認めています。ツボを刺激する方法には指圧、お灸、鍼で行う方法があります。
妊活中の男女が押さえておくべき足ツボ
ツボと言えば、「足ツボマッサージ」をイメージする方も多いのではないでしょうか。
実際に、足には多くのツボが存在していることが分かっていて、妊活にも効果が期待できるものがあります。ツボについて知っておくと、自分の体調に合わせてセルフマネジメントができるようになりますので、しっかり押さえておきましょう。
妊活中の男性、女性におすすめの足ツボを紹介していきます。
三陰交/さんいんこう
三陰交を刺激すると、血行が良くなり体が温まります。婦人科系全般、だるさやのぼせ、頭痛、肩こりにも効果を実感できます。
内側のくるぶしに指をおいて、指幅4本分上に位置するところが三陰交になります。
指圧よりも、さする、お灸で温める方法がおすすめです。妊娠中に刺激すると、陣痛促進効果があると言われているので注意しましょう。
復溜/ふくりゅう
復溜を刺激すると、腎臓の調子を整えて、余分な水分を外に出す効果があります。また腎臓は生殖器の近くにあるため、精力減退、婦人科全般、むくみの解消、高血圧、心臓病にも有効です。
内側のくるぶしの上部から、指幅3本分上のアキレス腱の端に近づいたところが復溜です。親指の中心をゆっくりと押し当てるように指圧をするようにしましょう。
足三里/あしさんり
足三里は、食欲低下、腹痛などの消化器疾患や足の疲れ、自律神経の乱れに効果を発揮します。
膝のお皿の外側から下に、指幅4本分下にあるところが足三里です。
爪の色が白くなる程度の力で、親指を5、6回、回転させながら気持ちいいと感じる程度に指圧を行いましょう。
失眠穴/しつみんけつ
失眠穴は、高ぶった神経を落ち着かせて疼痛改善、不眠、下半身の冷え、むくみ解消に効果的です。
足の裏のかかとの中央、少しへこみがある部分が失眠穴です。
椅子に座って、かかとを反対側の膝に載せて、握りこぶしで失眠穴を20回ほど軽くたたいたり、温めたりしましょう。
妊娠力を高めるために女性が押さえるツボ
妊娠力を高めるために、特に女性に知ってもらいたいツボも様々あります。
代表的な6種類のツボについて、それぞれ紹介していきましょう。
神門/しんもん
神門は、興奮した自立神経を落ち着かせ、リラックス、睡眠効果があります。また、ストレス性の胃腸炎や便秘、食欲不振、むくみにも効果的です。
手のひらの小指側下の手首のしわのところが神門です。
親指を神門に当てて、残りの4本の指で手首をつかみ、「痛気持ちいい」程度の強めの力で指圧しましょう。
腰陽間/こしようかん
腰陽間は、骨盤の前後の動きを調節する働きがあり、月経の腰痛、坐骨神経痛に効果があります。
左右の骨盤の1番高いところを結んだ線と背骨の交わる部分が、腰陽間になります。
温めたりお灸をしたりするようにしましょう。
期門/きもん
期門は、肝臓に溜まってしまったエネルギーを流してくれて、肋間神経痛、月経痛、しゃっくり、に効果があります。
乳首から下におろした線と、肋骨の下の部分が交わるところが期門です。
息を吐きながら、親指でゆっくりと押しましょう。
中脘/ちゅうかん
中脘は、胃の調子を整える効果があり、冷えによる胃痛や消化不良、ほてり、のぼせ、ストレスに有効です。「脘」は昔の漢字で「胃」のことを意味しています。
中脘は、おへそとみぞおちを結んだ線の真ん中に位置しています。
胃に働きかけるので、できれば満腹の時を避けて、1日3回定期的に指圧してみるのもいいでしょう。寝つきが悪いときは、寝る前にも指圧をしてみましょう。
関元/かんげん
関元は、下腹部を温めるツボとして有名で、別名「丹田(たんでん)」とも言われます。元気の元が集まる場所と考えられています。
おへそから、指幅4本分下にあるツボが関元です。
大切な内臓が集まる場所のため、あまり強く指圧を行わずに、ゆっくりとやさしく指圧を行いましょう。温めるのも効果的です。
中極/ちゅうきょく
中極は血流が良くなり腎機能を高めます。冷え性、生理不順、腰痛、泌尿器科のトラブルに効果があります。
恥骨の上の部分から、指幅2本分上に位置する場所が中極です。
仰向けになって、人差し指、中指、薬指の3本の指でゆっくりと指圧しましょう。
精力を高める男性は抑えるべきツボ
ツボには、女性だけでなく男性にも効果があるものが多くあります。ここでは、代表的な精力を上げるツボについて紹介していきます。
命門/めいもん
命門は、生命力をアップさせ、勃起不全(ED)、不正出血、腰痛、頻尿に効果があります。
背中の方に位置していて、おへその真後ろの背骨の部分にあるのが命門です。
背中側なので押しにくいですが、両手の親指を使って指圧をしましょう。温めるのも効果的です。
腎兪/じんゆ
腎愈は、腰の血行を良くして、腰痛、坐骨神経痛、勃起不全(ED)に効果があります。生命力に深く関わるとされており、重要なツボとされています。
背中の方に位置していて、おへその真後ろの背骨から、指幅2本分両外側にあるのが腎兪です。
息をフーッと吐きながら、親指で2カ所同時に指圧しましょう。
大赫/だいかく
大赫は、下半身の気と血が集まるツボと言われていて、睾丸を刺激して男性ホルモンの分泌を促進します。そのため、勃起不全(ED)、不感症に効果があります。
おへそから指幅4本分下から、両サイドに5㎜横にあるのが大赫です。
息を吐きながら、親指で2カ所同時にゆっくりと指圧しましょう。
築賓/ちくひん
築賓は下半身の血流を良くして、冷え性、脱毛、筋肉痛、精力減退に効果があります。
くるぶしから、指幅4本分上、さらに指幅1本分外側にあるのが築賓です。
ゆっくりと指圧をしたり、膝でこするように刺激してみましょう。
妊活中におすすめの自宅でセルフお灸
ツボの刺激方法は、指圧以外にもお灸で温める方法があります。しかし、本格的なお灸は、火傷の危険性があり、背中は1人ではできないので鍼灸師に行ってもらうのが一般的です。
しかし、最近では初めてでも使いやすいものから、火を使わなくて温められるものまであり、自宅でもできるタイプのお灸が販売されています。
自宅でできれば、忙しい妊活世代でも手軽に活用できそうです。おすすめの商品を紹介していきます。
リラックス効果も期待できる「せんねん灸 はじめてのお灸moxa4つの香り」
もぐさに果物や花の香りを付けたお灸で、香りを楽しめるのでリラックス効果が期待できます。火を使うタイプですが、初めての方でも安全に使用できる設計になっていて、温熱が穏やかになるように設計されています。
「できるだけ、本格的なものがいい」「臭いが気になる」方にもおすすめです。
- 膝から下の冷え性が改善しました。数日続けていると効果が実感できます。
- 香りがしっかり付いていて、温度がちょうどいいです。
- ホームページや動画で説明があるので使いやすいです。じんわり温まってコリがほぐれます。
初めてでも安心「せんねん灸 火を使わないお灸セット」
火を使わないので、そのまま眠ってしまっても、初めての方にもおすすめです。お灸を貼るだけで熱を発生させ、温熱効果は3時間も持続します。貼ったまま外出できるので、時間を有効に使いたい方、忙しい方にも支持されています。
用途に応じて、3タイプのサイズがあります。
- じんわり温かくなります。そのまま寝落ちができるから、安心して使えます。
- やんわり温かくて、長時間使用できるのでおすすめです。
- 火を使わなくていいのが助かります。しかもお灸の割には長時間あたたかいです。
まとめ
ツボは東洋医学の考えからできたものなので、普段の生活からは少しかけ離れている、馴染みがないと感じる方もいるかもしれません。しかし、最近では妊活にも活用されていて、実績が出てきている方法で注目を集めています。
妊活にもおすすめなツボを知っておくことで、自宅で実践できますし、日々の疲れを取るのにも有効活用できるでしょう。手軽にできるお灸セットもありますので、ぜひ取り入れてみて妊活を成功させましょう。