※本記事は薬剤師が執筆しております※
「最近勃起が弱いな..」と感じていませんか?
勃起力が下がる原因には生活習慣病や心理的な要因があります。まずは自力でできる改善を試みて、改善しない場合は、泌尿器科クリニックの医師に相談することをおすすめします。
この記事では、勃起力が下がる現象と原因・改善方法について解説します。ぜひ、最後まで読んでください。
目次
- そもそも勃起とはどういう状態か
- 勃起が弱い=EDではない?
- 勃起が弱くなる(勃起力低下の)原因
- 勃起が弱いときの対処法・改善方法とは?
- まとめ
そもそも勃起とはどういう状態か
勃起とは、陰茎海綿体に血液が充満した状態のことです。性的興奮が高まると、勃起に関与する神経が陰茎海綿体に信号を送り、陰茎海綿体に動脈血が多く流れ込みます。
一度勃起すると海綿体を覆う白膜が膨れた状態になり、静脈が圧迫されます。勃起が維持されるのは、陰茎の内圧が上昇し、流れ込んだ血液が流れ出ないようになっているからです。
勃起が弱い=EDではない?
勃起が弱いというだけで、すぐにEDと判断するのは早計です。ED(勃起不全)の定義を確認して判断するか、あるいは泌尿器科の医師に相談してみることをおすすめします。
ED(勃起不全)はErectile Dysfunctionの略で、勃起機能の低下を意味しています。また、EDの定義は「満足な性行為を行うために十分な勃起が得られないか、もしくは勃起状態を維持できない状態が持続するまたは再発すること」とされています。
勃起が弱くなる(勃起力低下の)原因
上記のような勃起が弱くなる(勃起力低下の)原因にはどんなものがあるのでしょうか?
ここでは、勃起が弱くなる(勃起力低下の)原因を紹介します。
- 勃起までに時間がかかる場合
- 勃起が長続きしない場合
- 日によって勃起力に差がある場合
以下で、1つずつ詳しく説明します。
勃起までに時間がかかる場合
血管が硬く広がらなくなっているような場合は、勃起するまで時間がかかるようになってしまいます。原因には加齢のほか、 糖尿病、高血圧などの生活習慣病による動脈硬化が挙げられます。その他の原因として挙げられるのは、心理的、精神疾患的要素、睡眠時無呼吸症候群などです。また服用中の薬剤が原因の場合もあります。
「勃起までに時間がかかる状態」が継続する場合、EDの可能性があるので、改善方法を検討しましょう。
勃起が長続きしない場合
勃起が維持できないような場合もやはり、神経もしくは血管、あるいはその両方が正常に働いていない可能性が考えられます。この場合に可能性のある原因は、加齢、糖尿病、高血圧などの生活習慣病、心理的および精神疾患的要素、服用中の薬剤です。
「勃起が長続きしない状態」が継続する場合、EDの可能性があるので、改善方法を検討しましょう。
日によって勃起力に差がある場合
日によって勃起力に差がある場合は、大丈夫な日とダメだった日を比較しましょう。原因が思い浮かんだら、無くすようにしましょう。原因が思い浮かばない場合は、心理的要因の可能性があります。
この場合も同じような状態が継続する場合は、EDの可能性があるので、改善方法を検討しましょう。
勃起が弱いときの対処法・改善方法とは?
勃起が弱いときの対処法・改善方法には、どのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、勃起が弱いときの対処法・改善方法を2つ紹介します。
- 日常生活を見直してみる
- 泌尿器科に相談する
以下で、1つずつ詳しく説明します。
日常生活を見直してみる
日常生活を見直してみると、健康的な生活ができていない場合もあります。。特に、ストレスは自分では気づかないところにあったりするので、パートナーと一緒に振り返ってみると良いでしょう。
勃起が弱いというようなEDの場合、からだの局所的な疾患ではなく、からだ全体の疾患と見る必要があります。全身疾患の前触れかもしれないので、規則正しい生活、栄養バランスの取れた食事、適度な運動、禁煙などに努めましょう。また、職場や自治体の定期健康診断や人間ドックも受診し、指摘事項があれば治療を受けたり、改善を試みましょう。
日常生活の改善はひとりで行うより、パートナーと一緒に行った方が効果的です。パートナーと目標を決めて実行し、どちらかが実行していないような時は声を掛け合って継続できるようにしましょう。
泌尿器科に相談する
生活習慣を改めても勃起力の低下が改善しない場合は、治療が必要なEDの可能性もあるため、病院、とくに男性性器の専門知識を持っている泌尿器科を受診することをおすすめします。
EDは中高年の方だけの悩みではありません。ストレスの多い現代社会では、若年者のEDの割合は中高年よりは低いですが、比較的よくある悩みです。心理的要因が原因のEDで負のスパイラルに入る前に泌尿器科を受診して、傷を深くしないことも大切です。
現在3種類のED治療薬が販売されています。インターネットなど通販でも入手できますが、偽物も多く、有害な物質が混入している可能性もあるので、ED治療薬入手の際は医療機関を受診しましょう。
「満足のいく性的関係の回復」がEDの治療の目的です。EDは恥ずかしいことではなく、良いカップルライフを送る上で大事なことです。ED治療の大切さを再確認しましょう。
まとめ
勃起が下がる原因と改善方法について紹介してきました。
勃起力が下がる原因には生活習慣病、心理的な要因、服用している薬などがあります。まずは、自力で日常生活を見直すなどを行い、改善しない場合は、早めに泌尿器科クリニックの医師に相談しましょう。