※本記事は薬剤師が執筆しております※
「インポテンツとEDってどう違うの?」
「インポテンツにはどんな原因があるの?」
このように、インポテンツについてネガティブなイメージがあり、気になっている男性は多いと思います。
今回は、インポテンスについて、そしてインポテンスとよく混合されるEDとの違い、インポテンスになる原因について詳しく説明をしていきます。
目次
- インポテンスとは?
- インポテンツとインポテンスの違いとは?
- EDとインポテンスの違いとは?
- インポテンスの原因は?
- まとめ
インポテンスとは?
インポテンスとは、男性に性交渉をする能力がない状態のことをいいます。具体的に言うと、性交渉時に勃起ができなくなることです。インポテンスは、精神的な要因と性器の神経障害や性器自体の障害で起きることが分かっています。
元々は英語から来た言葉です。
インポテンツとインポテンスの違いとは?
インポテンツはドイツ語での読み方で、インポテンスは英語での読み方になります。読み方が変わるだけで、意味は同じです。日本は、医学がドイツから伝わってきた名残で、ドイツ語の読み方が残っていると考えられています。
EDとインポテンスの違いとは?
最近では、インポテンスよりもEDという言葉の方が主流になってきました。
EDとは、日本語では勃起不全症のことをいい、性交渉時に十分な勃起が得られない、もしくは十分な勃起状態が維持できないため、満足いく性交渉ができていない状態のことをいいます。
具体的には、勃起に時間がかかってしまう、性交渉に必要な硬さを維持できない、勃起できても性交渉中に中折れしてしまうことを言います。
実際は、インポテンツもEDとほとんど同義語として使われています。ただし、インポテンツは「性的に不能な状態」という意味合いが強く「男性機能が完全に失った状態」とも捉えられるので、差別用語に当たることが問題視され、今ではあまり使わない言葉になりつつあります。
インポテンスの原因は?
勃起を維持するためには、性的な刺激、神経刺激の伝達、陰茎海綿体へ血液の流入と血液の維持までの一連の組み合わさった流れが必要です。
インポテンスになる原因には、大きく分けて3つあります。それぞれ確認していきましょう。
精神的にストレスを感じている
精神的にストレスを感じていると、性的な興奮が神経から陰茎へうまく伝達できなくなるので、インポテンスになることがあります。
仕事が忙しかったり、家庭関係がうまくいかなかったりなどの日常生活がストレスの原因になることがあります。また、一度性交渉中にインポテンスを経験してしまうと、それが精神的なショックになってしまい、「また失敗したらどうしよう」という気持ちがプレッシャーになり、ストレスを抱え込んで悪循環に陥ることがあります。
動脈硬化の進行や神経に障害がある
年齢を重ねていくと動脈硬化が進行していき血流が悪くなったり、外傷などで神経に障害が出てくると伝達が上手くいかず、インポテンスになることがあります。これらの原因は主に50代頃に多く見られます。動脈硬化は、糖尿病や高脂血症、高血圧の既往があるとリスクは増大していくので注意が必要です。日ごろから生活習慣に気を付けていきましょう。
服用の薬に原因がある
持病で服用している薬の中には、インポテンツの原因になる薬があります。
例えば、AGA治療薬は男性ホルモンのジヒドロテストステロンの生成を抑える効果があり、男性ホルモンの分泌が抑制されてしまうので、副作用としてインポテンツになることがあります。
また、抗うつ薬、抗精神薬、降圧剤、利尿薬でも影響が出ることがあるので、注意が必要です。気になる方は、影響の少ない薬に変更できるか医師に相談してみましょう。
そもそも性欲がわかない
性欲が湧かないと、性的な想像ができなくなってしまい、性交渉への興味が次第に薄れてしまいます。そのため、勃起することができません。
性欲がわかなくなる原因としては、一般的に疲労やストレスが積み重なること、年齢と共にテストステロンが減少しホルモンバランスが崩れていくことがあります。
治療法は、医師とのカウンセリングや男性ホルモンの補充療法が行われます。
まとめ
インポテンスは、勃起ができなくなる状態のことで、最近よく使われているED(勃起不全)とほとんど意味が同じ言葉です。
インポテンスは、強いストレスや動脈硬化、薬の副作用などが引き金になって起きるので、日ごろの生活習慣の見直しや今服用している薬についてしっかりと把握することが重要になってきます。なかなか改善しない場合は治療法があるので、病院に相談してみましょう。