ビタミンEの効果や働き|健康と美肌には欠かせない栄養素な理由

※本記事は管理栄養士が執筆しております※

ビタミンEの効果について根拠も含め把握しておきたいという人に向けて、ビタミンEの効果や推奨量を解説します。ビタミンEは過剰摂取や欠乏によるリスクもあるので、注意点も把握しておく必要があります。この記事ではビタミンEに関して網羅的に解説しているのでぜひ参考にしてください。

目次

    ビタミンEとは?

    ビタミンEは脂溶性ビタミンの1つで、体内ではおもに細胞膜の中に存在しています。副腎や肝臓をはじめ、心筋や睾丸・子宮などに蓄えられているビタミンです。

    ビタミンEは抗酸化作用をもち、細胞を破壊する過酸化脂質がつくられるのを抑制するため、老化やがんの予防に役立つといわれています。

    LDL(悪玉)コレステロールの酸化を抑えることで動脈硬化を予防するとともに、血行を促進する働きもあります。

    また、性ホルモンの生成や分泌に関わり、生殖機能を維持しています。

    ビタミンEには次のように4つのトコフェロールと、4つのトコトリエノールが存在します。

    • α-トコフェロール
    • β-トコフェロール
    • γ-トコフェロール
    • δ-トコフェロール
    • α-トコトリエノール
    • β-トコトリエノール
    • γ-トコトリエノール
    • δ-トコトリエノール

    α型とγ型のビタミンEが食物に多く含まれています。体内に最も多く存在し、生理活性が強いのはα-トコフェロールです。

    食べ物だとうなぎやイクラ、たらこなど魚介類のほか、植物油やアーモンドに多く含まれています。

    ビタミンEの効果や働き

    ビタミンEには抗酸化作用があり、老化予防や代謝を上げるほか体内でさまざまな働きをしています。

    • 妊活サポート
    • 老化防止
    • 血行の促進
    • 新陳代謝促進
    • 生殖機能の維持
    • 肥満予防

    1つずつ詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてください。

    男性妊活サポート

    ビタミンEは男性の妊活においても大切な栄養素です。

    活性酸素による酸化ストレスは男性の精子の質を低下させると言われています。妊活においても重要な、精液量や精子の濃度、精子数、運動率などです。

    精子の質の低下は不妊の原因になるといわれているため、ビタミンEをはじめとした栄養素をバランスよく摂りましょう。

    老化防止

    ビタミンEがもつ抗酸化作用によって、老化予防が期待できます。ビタミンEやビタミンA、ビタミンCは抗酸化物質とよばれ、体内で生じた活性酸素を減らし、細胞が傷つくのを防いでくれます。

    細胞の老化を防ぎ、シミやシワの予防といった見た目のアンチエイジング効果もあります。

    血行の促進

    ビタミンEは動脈硬化予防や血栓予防に加え、血行にもよい影響があります。血管を収縮させる神経伝達物質の生成を抑えることで、毛細血管を拡張させています。

    血行が促進されることで肩こりや手足の冷えなど、悩まされがちな症状の改善が期待できます。

    新陳代謝の促進

    血行促進作用により、皮膚の新陳代謝が促進されることで、メラニンが排出されやすくなります。

    メラニンはがんや肌トラブルを防ぐ物質ですが、過剰につくられたり排出されずに蓄積されたりすると色素沈着を起こしてシミの原因となります。

    肌のターンオーバーを促すことでシミやそばかす対策になり、肌の状態を安定させるなど、肌の健康にもビタミンEは大切です。

    生殖機能の維持

    ビタミンEは女性ホルモンや男性ホルモンなど、ホルモンの生成や分泌に関わっており、脳下垂体に働きかけることで生殖機能を維持しています。

    ビタミンEは女性の黄体ホルモンの材料になり、男性の精子の質や精力増強にも影響があるため、妊活において大切な栄養素です。

    肥満予防

    ビタミンEのなかでもトコトリエノールには、抗肥満効果があるといわれています。

    マウスでの実験で、トコトリエノールを与えることによって白色脂肪組織の蓄積抑制、肝臓の損傷や悪玉コレステロールの上昇を防ぐことが発見されています。

    今は動物実験の段階ですが、今後研究がすすむことで、人間に対しての抗肥満効果も明らかになるかもしれません。

    ビタミンE不足による影響とは?

    ビタミンEの1日の目安量は18~29歳の男性で6.0mg、女性で5.0mgです。ビタミンEはさまざまな食品に含まれているため、日本人の一般的な食事では欠乏しにくいといわれています。

    ただし低出生体重児や、下痢などによる吸収不全でビタミンEが不足するリスクは考えられます。ビタミンE欠乏時の症状として挙げられるのは、不妊や肝臓壊死、脳軟化症、腎障害、溶血性貧血などです。

    ビタミンEを多く含む食材

    ビタミンEは魚介類やナッツ類、植物油などに多く含まれています。

    ぜひ普段の食事に取り入れてください。

    食品に含まれる100gあたりのビタミンE量(mg)

    うなぎかば焼き4.9
    いくら9.1
    たらこ7.1
    まぐろフレーク油漬8.3
    アーモンド29.0
    落花生10.0
    モロヘイヤ6.5
    かぼちゃ4.9
    ひまわり油39.0

    出典:『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』

    動物性の食材

    動物性の食材だと、うなぎやイクラ、たらこなどに多く含まれています。ビタミンEは脂溶性ビタミンであるため、消化管から吸収されるときに脂質が必要です。

    そのため脂質を含む動物性食品から摂ると吸収されやすいといわれます。

    植物性の食材

    ビタミンEは植物性の食材だと、アーモンドや落花生、モロヘイヤやかぼちゃに多く含まれています。

    綿実油や米ぬか油、サフラワー油といった植物油にも含まれています。

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    ビタミンEを効率的に摂取する方法

    ビタミンEを効率的に摂取する方法として、以下の2点があります。

    • 油と一緒に摂取する
    • ビタミンCとの相乗効果を意識する

    ほかの栄養素や食材と組み合わせることで、ビタミンEの吸収効率がよくなります。

    油と一緒に摂取する

    ビタミンEは脂溶性のビタミンであり、油と一緒に摂ると吸収効率がよいといわれています。脂質が含まれる動物性食品や、炒め物など油を使った料理で摂るのがおすすめです。

    ビタミンCとの相乗効果を意識する

    ビタミンEは、活性酸素から身体を守る働きがあります。同じ抗酸化作用をもつビタミンCを一緒に摂ることで抗酸化力が高まります。

    ビタミンEの副作用【過剰摂取】

    ビタミンEの過剰摂取では、軽度の肝障害や筋力低下、吐き気や下痢などがみられます。通常の食事では摂りすぎる可能性は低いですが、利用しているサプリメントなどにビタミンEが含まれている場合は、摂取量に気を付けてください。

    ビタミンEの1日の目安量は18~29歳の男性で6.0mg、女性で5.0mgです。ビタミンEの耐容上限量は性別や年齢により、650~900mgの間で定められています。

    男性のビタミンE食事摂取基準(mg/日)

    年齢目安量耐容上限量
    18~29(歳)6.0850
    30~49(歳)6.0900
    50~64(歳)7.0850

    出典:『日本人の食事摂取基準(2020年版)』

    女性のビタミンE食事摂取基準(mg/日)

    年齢目安量耐容上限量
    18~29(歳)5.0650
    30~49(歳)5.5700
    50~64(歳)6.0700
    妊娠中6.5
    授乳中7.0

    出典:『日本人の食事摂取基準(2020年版)』

    ビタミンEと薬の相互作用

    ビタミンEはワルファリンなど抗凝固薬と一緒に摂取すると出血のリスクを高めるといわれています。

    何らかの薬を服用していて、ビタミンEのサプリメントを利用する場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。

    ビタミンEで健康と美肌対策を徹底しよう

    この記事ではビタミンEについて網羅的に解説しました。

    ビタミンEは強い抗酸化作用をもち、老化予防や生活習慣病予防が期待されている栄養素です。普段の食生活で不足することは少ないですが、ビタミンEやほかの栄養素が不足しないように魚介類やナッツ類を摂ってください。

    ビタミンEのサプリメントを利用する場合は、過剰摂取や薬との組み合わせに気をつけましょう。

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