妊活中に豆乳は飲んでもいい?おすすめの飲み方を解説

※本記事は管理栄養士が執筆しております※

妊活中に豆乳は飲んでもよいのでしょうか。豆乳は妊活にプラスとなる働きがありますが、飲む量や飲み方に気をつける必要があります。摂取量によっては体のホルモンバランスを乱すおそれがあるからです。この記事では豆乳の成分や効果、妊活中の女性・男性が飲んだときの影響、おすすめの飲み方について詳しく解説します。

「普段豆乳をよく飲むけど、妊活中はやめた方がいいのかな」「豆乳って体にいいイメージがあるから積極的に飲んだ方がいい?」など、豆乳がもたらす影響について知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

目次

    豆乳に含まれてる成分は?

    豆乳は大豆を水に浸してすりつぶし、煮詰めた汁をこして作られます。体にいいイメージがある豆乳ですが、実際にどのような成分が含まれているのでしょうか。

    100gあたりの栄養成分

    エネルギー(kcal)タンパク質(g)脂質(g)炭水化物(g)食物繊維総量(g)食塩相当量(g)
    無調整豆乳443.62.0g3.10.20
    普通牛乳613.33.84.800.1

    『出典:日本食品標準成分表 2020年版 八訂』

    上の表は、豆乳と牛乳の栄養成分を比較したものです。豆乳はエネルギーと脂質が低いわりに、タンパク質は牛乳と同じくらい含まれています。植物性食品の中でもタンパク質が豊富で、畑の肉ともよばれています。大豆を加工してつくられる豆乳は、飲み物として手軽にタンパク質を摂取できます。続いて豆乳に含まれる特徴的な成分、大豆タンパク質とイソフラボンについて解説します。

    大豆タンパク質

    豆乳に含まれる大豆タンパク質は、体への吸収率が95%と高く、牛乳のタンパク質と比べて吸収速度が遅い特徴があります。タンパク質の栄養価を評価するアミノ酸スコアは最大値の100であり、良質なタンパク質であるとわかります。さらに消化吸収速度が遅く、満腹感が持続しやすい豆乳は間食予防にもおすすめです。

    イソフラボン

    大豆などマメ科に特有のイソフラボンは、加齢とともに減少する女性ホルモンの代替ホルモンとして注目されています。イソフラボンはおもに大豆の胚芽部分に含まれており、ポリフェノールの1種です。ポリフェノールは植物に含まれる成分で、イソフラボンの他にもアントシアニンやカテキンなど、8,000種類以上あるといわれます。生活習慣病予防や美容作用など、ポリフェノールは体に重要な働きをもたらす成分です。

    代表的なポリフェノールと含まれる食品

    • イソフラボン
    • 大豆
    • アントシアニン
    • ブルーベリー
    • セサミノール
    • ごま
    • ルチン
    • そば
    • カテキン
    • 緑茶

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    女性に効果抜群のイソフラボン

    大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲン分子構造が似ているため、植物性エストロゲンともよばれます。イソフラボンはどのような働きで女性の健康維持に役立っているのでしょうか。

    • 月経不順を改善する
    • 血行を促進する
    • アンチエイジング効果
    • 子宮内膜を厚くする

    以上の4つの働きについて詳しく解説します。

    月経不順を改善する

    先ほど紹介したように、イソフラボンはエストロゲンと同様に働き、体内の女性ホルモンを補填してホルモンバランスを整えてくれます。女性ホルモンの安定は月経周期の安定につながるため、イソフラボンを摂ることで月経不順の改善効果が期待できます。一般的に月経周期は25日〜38日とされており、極端に短かったり長かったりする方は女性ホルモンのバランスが乱れているのかもしれません。ストレスをためない生活を心がけるとともに、月経不順だと思う方は婦人科に相談することも大切です。

    また、イソフラボンはエストロゲンと同様に次のような月経前の症状を和らげる働きをします。

    • イライラ
    • 気分の落ち込み
    • 集中力低下
    • 異常な眠気
    • 肌荒れ

    さらにエストロゲンは骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ働きがあります。エストロゲンの分泌低下による骨粗しょう症を防ぐため、大豆イソフラボンが注目されています。

    血行促進・貧血改善

    イソフラボンは血小板の凝集を抑制するはたらきがあるため、血液をサラサラにして血行を良くしてくれます。豆乳は鉄分や葉酸を多く含み、貧血改善にも役立ちます。血行不良や貧血の症状を緩和する豆乳は、冷え性の方にもおすすめです。

    アンチエイジング効果

    イソフラボンはポリフェノールの一種であり、抗酸化作用があります。動脈硬化やがん・老化などにつながる活性酸素を取り除いたり、発生や働きを抑制したりと抗酸化作用はアンチエイジングにつながります。

    イソフラボンには美肌作用があると紹介しましたが、これはイソフラボンの2種類の働きによるものです。1つ目は女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをする作用です。肌の調子を整えるコラーゲンやヒアルロン酸の生成を促進してくれます。2つ目はイソフラボンの抗酸化作用によるものです。紫外線やストレスで発生する活性酸素がもたらす、コラーゲンの酸化・分解を抑制してくれます。同時にコラーゲンの体内生成を促進するため、老化予防につながります。

    子宮内膜を厚くして着床力を上げる

    子宮内膜はエストロゲンによって厚さを増し、卵子が着床しやすいように整えます。妊娠に影響するエストロゲンの、代替ホルモンとよばれるイソフラボンは不妊治療にも注目されている成分です。イソフラボンには「グリコシド型」と「アグリコン型」がありますが、グリコシド型に比べてアグリコン型の方が体内に吸収されやすく、着床を促す働きがあるといわれています。

    妊活中の女性が飲んでも大丈夫?

    豆乳はタンパク質が豊富で、女性ホルモンへの影響から妊活にも適した飲み物です。他にも体の調子を整えるのに必要なビタミンB群やビタミンE、カリウムなどが含まれています。ただし過剰摂取にならないよう、気を付けなければなりません。豆乳の飲みすぎによりホルモンバランスが乱れるおそれがあります。月経不順や月経過多、胸の張りなど、妊活にも影響が出る可能性があるため飲みすぎないようにしましょう。1日にコップ1杯〜1杯半程度を目安にしてください。

    妊活中の男性が飲んでも大丈夫?

    大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た作用があるため、男性の妊活には適していません。適量であれば前立腺がんの予防効果が期待されていますが、摂取しすぎると女性ホルモンであるエストロゲンの作用が上がります。乳腺組織の肥大による女性化乳房や精巣の機能低下につながるおそれがあります。

    おすすめの飲み方は?

    「豆乳のイソフラボンが妊活にいいのはわかったけど、どのような飲み方が効果的なの?」という方に向けて、妊活中におすすめの飲み方を紹介します。気を付ける点も解説するのでぜひ最後まで読んでください。

    1日コップ1杯半程度にする

    大豆イソフラボンの摂取目安量の上限は、1日あたり75mgです。豆乳だとコップ1杯半程度になります。大豆製品を多く食べる方はバランスを考えて量を調整しましょう。大豆製品に含まれるイソフラボンの含有量は以下の通りです。

    食品100g中の大豆イソフラボン(アグリコンとして)の平均含有量(mg/100g)

    食品名平均含有量(mg/100g)
    大豆140.4
    豆乳24.8
    豆腐20.3
    油揚げ類39.2
    納豆73.5

    『引用元:https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/h0202-1a.html』

    高温期は飲みすぎない

    女性の月経周期のうち排卵後から月経まで続く高温期は、エストロゲンの量が減り、プロゲステロンの分泌が増えます。この時期にイソフラボンを過剰に摂取してしまうと、ホルモンバランスの乱れにつながります。高温期は特に豆乳を飲みすぎないようにしましょう。

    温めてから飲む

    冷たい飲み物は体を冷やし、胃腸の不調や血行不良につながります。豆乳は温めて飲むとよいでしょう。電子レンジ対応のマグカップで600W1分ほど様子を見ながら過熱してください。鍋で温める場合は急に噴き出すことがあるため弱火でじっくり加熱するようにしましょう。

    まとめ

    豆乳の栄養成分とその働きについて紹介しました。豆乳に含まれるイソフラボンは、女性の体調に大きく影響するエストロゲンの代わりとなって働きます。ホルモンバランスを整え、妊活にも効果が期待できます。女性ホルモンの代わりとなるイソフラボンは、妊活中の男性が摂るメリットはほとんどありません。摂りすぎると精巣機能の低下や女性化乳房の原因となることがあるため気を付けましょう。女性も豆乳は1日にコップ1杯半程度を目安とし、飲みすぎないようにしてください。豆乳を効果的に摂って、妊活に役立てましょう。

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