AGA治療で初期脱毛はなぜ起きる?メカニズムや期間、対処法について

「AGA治療で初期に脱毛するのは本当?」

「初期脱毛とはどんな症状なの?」

「初期脱毛はどのくらい続くの?

上記のような疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。初期脱毛とはAGA治療開始初期に起きる脱毛のことで、治療開始10日前後で症状が出始め、2〜3カ月症状が続く方もいます。

薄毛を改善する治療を受けているにもかかわらず、髪の毛が抜け不安を感じる方も多いため、初期脱毛が起こる理由を知っておくとよいでしょう。

初期脱毛は自然なヘアサイクルが影響しており、誰にでも起こる可能性があります。初期脱毛が起こるのは、薬が正しく効いている証拠でもあるため、途中で治療を中止せずに継続することが大切です。

本記事では、AGAの初期脱毛の症状について解説しますのでご参考にされてください。

目次

    初期脱毛とは?

    初期脱毛とはAGA治療薬を使用し始めた後に抜け毛が増える現象をいいます。全ての人に初期脱毛が起こるわけではありませんが、自然なヘアサイクルの一環として多くの人に起こる症状です。

    AGA治療薬を使用しはじめて数ヵ月以内に起こるため、副作用かもしれないと思い初期脱毛が原因で治療を中止してしまう人もいます。

    初期脱毛に関係している「ヘアサイクル」とは?

    初期脱毛にはヘアサイクルが関係しています。新しい髪の毛が生え始め、古い髪の毛が自然に抜け落ちる周期をヘアサイクルといい、通常は2〜6年の周期で生え変わり、以下の3周期で成り立っています。

    1. 成長期(2~6年)
    2. 退行期(2週間)
    3. 休止期(3~4ヵ月)

    ヘアサイクルの中で成長期が最も長く、髪の毛が太く丈夫に育つために大切な期間です。AGAを発症すると成長期が短くなり、髪の毛が十分に成長できず抜け毛が増えます。

    初期脱毛のメカニズム

    ミノキシジルなどのAGA治療薬を使用すると、休止期に入っていた毛母細胞が活性化され、毛母細胞が休止期から成長期へ移行し新しい髪の毛が成長します。初期脱毛は、AGA治療薬によって生えてきた新しい髪の毛がもともと生えていた髪の毛を押し出すことで引き起こされる現象です。

    初期脱毛は治療開始初期に起こるため、副作用かもしれないと考えてしまいますが、薬が効いている証拠ですので、自己判断で中止しないようにしてください。

    初期脱毛が起こりやすい治療薬

    AGA治療薬全てに初期脱毛が起こるわけではありません。初期脱毛が起こりやすい治療薬は、毛母細胞を活性化させる作用があるミノキシジルです。

    ミノキシジル

    ミノキシジルは、毛包内にある毛母細胞に直接作用し、細胞の増殖やタンパク質の合成を促進して発毛作用を示します。ミノキシジルによって新しい髪の毛が生えはじめるため、もともと生えていた髪の毛が抜けやすく初期脱毛を起こす可能性が高くなります。

    初期脱毛が起こりづらい治療薬

    初期脱毛が起こりづらい治療薬はフィナステリドとデュタステリドです。フィナステリドとデュタステリドは毛母細胞を活性化する作用はないため、初期脱毛は起こりにくくなっています。

    フィナステリド

    フィナステリドはテストステロンをより活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換する2型の5α還元酵素を阻害し、AGAの進行を抑える薬です。毛母細胞を直接活性化させる作用はないため、ミノキシジルに比べて初期脱毛が起こる可能性は低いでしょう。

    デュタステリド

    デュタステリドは1型および2型5α還元酵素を阻害し、AGAの進行を抑える薬であるため、フィナステリドと同じく初期脱毛が起こる可能性は低くなっています。

    初期脱毛の期間はどのくらい?

    髪の毛の成長には時間がかかり、個人差があるため、初期脱毛が起こる時期や初期脱毛が続く期間も人によって違います。通常、薬を使用しはじめて10日頃から初期脱毛が起こり、2~3カ月程度続く方もいらっしゃいます。

    全ての髪の毛が同時期に抜けるわけではないため、徐々に脱毛の量は落ち着いてくる方がほとんどです。

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    初期脱毛が起きたらどうする?

    初期脱毛が起き、症状が続く方は医療機関を受診し医師へ相談してください。多くの場合、治療を継続するように説明されるでしょう。初期脱毛が起きても自己判断で治療を中止しないようにしてください。

    男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版でもミノキシジル塗り薬により休止期脱毛(初期脱毛)について記載されています。初期脱毛によってミノキシジル塗り薬を中止する恐れがあるため、医師や薬剤師が使用する患者さんへ事前に初期脱毛についての説明をするよう求められています。

    初期脱毛が起きても治療を継続しながら、以下のようなヘアケアを取り入れることで、新しく生えてく髪の毛がしっかりと成長する可能性が高くなります。

    生活習慣の見直し

    栄養や睡眠、運動不足になると、新しく生えてくる髪の毛に悪影響を及ぼす可能性があります。以下のような生活習慣を試してみてください。

    • タンパク質中心の食事
    • ストレス解消
    • 程度な運動
    • 十分な睡眠

    今までの生活習慣を全て変えることは難しいですが、少しずつ毎日の生活に取り入れてみましょう。

    頭皮マッサージ

    抜け毛を防ぐためには、頭皮のケアを行うことが大切で、頭皮マッサージもおすすめです。頭皮マッサージによって頭皮の血行が良くなると、新しく生えてくる髪の毛へも十分な栄養が届きやすくなります。

    過度な飲酒や喫煙の見直し

    過度な飲酒や喫煙は脱毛を促す原因の1つです。

    アルコールを飲みすぎるとアセトアルデヒドが発生し、5α還元酵素を増やすと考えられています。髪の毛をしっかりと成長させるために、アルコールの飲み過ぎに注意しましょう。

    タバコに含まれるニコチンによって影響を受けるのは肺だけでなく血管も影響を受けます。ニコチンの影響で血管が細くなり、頭皮まで栄養が届かないと、髪の毛が十分に育ちません。髪の毛の成長のために、禁煙を検討してみましょう。

    初期脱毛が続く原因は?

    初期脱毛は通常2〜3カ月で終わります。初期脱毛が続く時はAGA治療薬の副作用ではなく、他の脱毛症や他の病気を発症している可能性が考えられるため、医療機関を受診し医師へ相談しましょう。

    また、不規則な生活習慣によって脱毛が続く場合もあるため、生活習慣を改善すると脱毛がおさまる可能性もあります。

    ここでは、初期脱毛が続く原因についてご紹介します。

    ①頭皮に炎症が起きている

    以下のような原因で頭皮に炎症が起きていると、脱毛を引き起こす可能性があります。

    • シャンプーなどによる刺激
    • 脂漏性皮膚炎
    • アトピー性皮膚炎

    かゆみやかぶれなどの炎症があるときは放置せずに、担当医へ相談し適切な処置を受けましょう。第1類医薬品のミノキシジル塗り薬を自分で購入して使っている方は、医療機関を受診して医師の診断を受けてください。

    炎症が起きていると、頭皮がダメージを受けやすくなります。そのため、シャンプーをするときは優しく洗うようにしましょう。シャンプーなどの成分によって刺激を受けることもあるため、シャンプーの見直しも検討するといいかもしれません。

    ②生活習慣が乱れている

    生活習慣が乱れていると、脱毛を引き起こす可能性があります。食生活に気をつけ、運動不足、睡眠不足にならないようにしましょう。

    栄養バランスの悪い食生活を続けると、髪の毛に必要な栄養が不足します。丈夫な髪の毛を作るために、食生活の改善は大切です。

    髪の毛はケラチンというタンパク質によってつくられています。そのため、タンパク質が不足すると丈夫な髪の毛を作れなくなってしまいます。タンパク質だけでなく、タンパク質が作られるのを助けるミネラルやビタミンをしっかりとることもおすすめです。

    睡眠不足や運動不足も抜け毛につながる可能性があるため、規則正しい生活を心がけ、適度な運動を行いましょう。

    ③抜け毛の原因がAGA以外である

    抜け毛の原因はAGAだけではありません。脂漏性皮膚炎や円形脱毛症の可能性もあります。脂漏性皮膚炎や円形脱毛症であれば、AGA治療薬を使用しても抜け毛は改善されません。抜け毛が続く時や、AGAではないかもしれないと感じた時にはすぐに医療機関を受診してください。

    初期脱毛以外に気をつけたい副作用は?

    AGA治療では初期脱毛以外にも気をつけたい副作用があります。ここでは初期脱毛以外に気をつけたい副作用について説明します。

    勃起不全

    勃起不全はフィナステリドとデュタステリドで1%前後報告されている副作用です。フィナステリドとデュタステリドは男性ホルモンに関わる作用があるため、性欲減少や勃起不全などの男性機能に影響する副作用が報告されています。

    妊活中の方などは、男性不妊の原因になる可能性もあるため、AGA飲み薬の服用を一時的に中止することもあります。妊娠を希望されている方は必ず医師へ相談しましょう。

    肝機能障害

    フィナステリドとデュタステリドでは肝機能障害の副作用が報告されています。肝機能障害が起こる頻度は不明です。肝機能障害が起きても、初期の段階では自覚症状もないため、気づきにくいでしょう。定期的な健康診断を受けて、ASTやALT、γ-GTPなどの肝機能の数値を確認しなければいけません。

    フィナステリドとデュタステリドを服用しはじめて、肝機能の数値があがった時には、服用を中止する可能性もあるため、医師と相談してください。

    多毛症

    多毛症はミノキシジルによって起こりやすい副作用です。ミノキシジルの発毛効果は髪の毛だけでなく、体全体の毛に影響を与える可能性があります。体毛が増えたり、ひげが濃くなったりする方もいます。ミノキシジルの副作用で多毛症になった時は、中止すると元に戻ることがほとんどです。

    まとめ

    初期脱毛が起こるAGA治療薬は主にミノキシジルで、フィナステリドとデュタステリドの服用で初期脱毛が起こることはほとんどありません。初期脱毛はミノキシジルの発毛作用によって、既に生えている古い毛が抜けるために起こる現象です。

    治療を開始してすぐに起こる症状であり、副作用かもしれないと思い、治療を中止してしまう方もいます。初期脱毛は誰にでも起こる可能性があるため、初期脱毛の起こるメカニズムを理解し、自己判断で治療を中止しないことが大切です。

    初期脱毛で不安を感じたときや、脱毛が続くときは医療機関を受診し医師へ相談をしましょう。

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