【男性】妊活中に薬を飲んでも大丈夫?妊活中に気をつけた方がいいことを紹介

※本記事は薬剤師が執筆しております※

妊活中の男性の薬の服用の影響が知りたい方は多いのではないでしょうか?

妊活中に男性が服用する薬の影響が与えるリスクは低いですが、持病があって薬を服用している場合などは医師に相談した方がいいでしょう。

この記事では妊活中の男性の薬の服用についてや注意した方がいいことを紹介します。ぜひ、最後まで読んでください。

目次

    男性が服用した薬は妊活に影響する?

    男性が服用した薬剤が妊活に影響を与えるというデータはほとんどありません。妊活に影響が考えられる薬剤を使う場合は避妊期間をつくりましょう。避妊期間は薬剤によって異なりますが、薬剤服用中とその後3~6カ月です。

    男性が服用した薬剤の妊娠・胎児への影響

    男性が薬を飲まない場合でも、射精される精子の約2割には異常があると言われています。もともと異常のある精子は、生き延びることができないので、そもそも妊娠に至りません。つまり、性行為前に男性が風邪薬などを飲んでいても、その影響を心配する必要はないでしょう。

    男性の飲んだお薬はどのように妊娠へ影響するのか

    男性の飲んだお薬はどのように妊娠へ影響するのでしょうか?ここでは、男性の飲んだお薬の影響を3つ紹介します。

    • 精子への影響
    • 精液を通しての女性への影響
    • 副作用による性機能への影響

    以下で、1つずつ詳しく解説します。

    精子への影響

    薬を服用して、仮に問題ある精子ができても、その精子は卵子までたどり着けず受精できないのが普通です。妊娠率は下がるかもしれませんが、胎児への影響はないと考えて良いです。

    お薬を飲まない男性でも、射精される精子のうち約2割は、何らかの異常があると言われています。また、精子の状態は、お薬よりも睡眠、食事などの生活習慣による影響が大きく、生活習慣を改善すると精子の質も改善します。

    精液を通しての女性への影響

    サリドマイド(抗多発性骨髄腫剤)、リバビリン(C型肝炎治療剤)は精液中に溶け出します。精液を介して女性へ移行する可能性があり、妊娠成立以降にも影響が出る可能性があります。したがって、男性患者はパートナーが妊娠している場合、コンドームを使用して避妊をしましょう。

    そのほかのほとんどの薬は溶け出してもごく微量で、女性への影響は無いと考えて良いです。

    男性が服用した薬剤の妊娠・胎児への影響

    副作用による性機能への影響

    精神科で処方される薬には性機能障害の副作用が出やすいものが多く、性欲低下、勃起障害、射性障害などの症状が現れることがあります。とくに抗うつ剤のSSRIでは6割に性機能障害の副作用が現れるという報告があります。

    Incidence of sexual dysfunction associated with antidepressant agents: a prospective multicenter study of 1022 outpatients. Spanish Working Group for the Study of Psychotropic-Related Sexual Dysfunction

    その他の薬の副作用でEDになることもあるのはAGA治療薬です。しかし、AGA治療薬でのEDの副作用の数は稀です。「わずかだが現れることもあるので、それを知って使用」することが大切です。

    「性」の悩みは相談しにくいですが、妊娠を希望する場合は重要な問題となります。薬の種類の変更などで対処できることもあるので、主治医に相談しましょう。

    男性生殖器障害になる薬は?

    薬によっては男性生殖器障害になる可能性があります。

    男性生殖器障害になる可能性がある薬は以下の通りです。

    【男性生殖器障害になる可能性がある薬】

    • 抗悪性腫瘍薬(アルキル化薬など):テストステロンや精子の産生障害による無精子症
    • ベンゾジアゼピン系薬剤の中毒患者:精巣の萎縮
    • 抗不整脈薬(アミオダロン)、大麻:テストステロンの合成低下や性欲減退
    • 免疫抑制薬(シクロスポリン):精液量の減少
    • 持続性サルファ剤(サラゾスファピリジン):精液数の減少、運動能力の低下
    • H2受容体拮抗薬(シメチジン大量投与):性欲低下

    避妊期間は薬剤服薬中と投与後3~6カ月程度のものが多いですが、添付文書により表現は異なっています。不安な方は医療機関に相談しましょう。

    男性が服用した薬剤の妊娠・胎児への影響

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    薬を飲む前に医師に相談しよう

    妊娠を望む場合は、薬の服用前に医師に相談することがおすすめです。サリドマイドなど一部の薬を除くと、男性が薬を飲んでも妊娠や赤ちゃんへの影響はほとんどありません。気になる場合は医師に相談してみましょう。

    もともと持病があって薬を服用している場合は、病気治療の継続が第一ですので、妊娠を望んでいる場合は担当医に相談しましょう。必要があれば薬の変更や減量などの最適な治療法の検討が行われます。

    治療や薬について、心配なこと、不安なことがある場合は医師に相談し、説明してもらいましょう。

    薬の他にも気をつけた方がいいことを解説

    男性が妊活中に薬の他にも気をつけた方がいいことがあります。毎日の生活習慣の中でも精子の質を下げてしまうこともあります。

    ここでは、薬の他にも日常生活で気をつけた方がいいことを3つ紹介します。

    • タバコ
    • 食事
    • 運動

    以下で、1つずつ詳しく説明します。

    タバコ

    男性の場合では、タバコを吸う人は吸わない人と比較して、精子数が減少したり精子の運動率が低くなったりすると言われています。

    また、妊婦本人が喫煙するのではなく、受動喫煙(周囲の人の喫煙でタバコの煙の害を受ける)でも、胎児の発育などに悪い影響(低出生体重・胎児発育遅延)があると言われています。受動喫煙で胎児に十分に栄養が行きわたらないためです。

    さらに、乳幼児突然死症候群の原因は、妊娠中の受動喫煙であることも指摘されています。

    食事

    亜鉛は、精子を造る時に必要な栄養素です。亜鉛が不足すると、精子の運動率が低くなったり奇形率が上がったりするとも言われています。亜鉛が多く含まれている牡蠣やレバーなどを食べると良いでしょう。

    また、女性が妊娠する時に摂取した方が良い栄養素に葉酸がありますが、男性の面から見ても葉酸は必要です。葉酸は精子のDNAが傷つくのを予防することが期待されています。葉酸が多く含まれているのは、ブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜です。

    亜鉛も葉酸も必要量を食事で摂取するのが難しい場合は、サプリメントも活用するのが良いでしょう。

    運動

    過度な運動は避けるようにしましょう。過度な運動をすると、活性酸素が増え過ぎ、細胞のDNAなどを傷つけてしまい、その結果、老化や病気につながる可能性があるからです。

    しかし、私たちの体には、活性酸素で傷んだ細胞の修復や排除の仕組みがあるので、実は、少しくらいの過度な運動を必要以上に気にすることはありません。日常生活を送る上で発生する活性酸素では、精子の異常を心配をする必要はないです。

    健康的な精子を造るために、適度な運動をして新陳代謝を上げることは重要です。自分に合った運動を取り入れ、継続して行う習慣を持ちましょう。

    まとめ

    この記事では妊活中の男性の薬の服用についてや注意した方がいいことを紹介してきました。

    妊活中に男性が服用する薬が与えるリスクは低いですが、持病があって薬を服用している場合は「今のままの治療を続けて良いか」などについて医師に相談しましょう。

    また、日常生活でも精子の質を下げてしまうリスクがあるので、禁煙を行う、食事では必要な栄養素を意識的に摂取する、過度な運動控えるなどに注意を払って過ごしましょう。

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