妊活前に準備しておきたいこととは?妊娠しやすいカラダのために今からできることとは?

※本記事は薬剤師が執筆しております※

妊活前に準備できることがあれば知りたいと思っている方は多いのではないでしょうか?

妊活前には妊娠しやすいカラダづくりをすることが大切です。葉酸は妊娠前から摂取することで赤ちゃんの先天異常のリスクを減らせるなどの効果があります。

この記事では妊活前に準備できることを網羅的に紹介します。妊活前に受けることができる検査もあるので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

    そもそも妊活とは?

    妊活とは妊娠活動の略語です。妊娠についてパートナーと話し合って目標を決めたり、妊娠に関する新しい情報を収集したりすることも妊活のひとつです。

    基礎体温を測定して排卵日を予測したり、葉酸のサプリメントを摂取したりという行動だけを意味するわけではありません。

    「妊活」という言葉が広まった背景には、最近ますます深刻になった晩婚化と不妊の問題があります。加齢は妊娠しにくくなる原因のひとつです。晩婚化が進んだことで出産年齢も上がり、不妊に悩むカップルも増加しています。

    妊活をいつ始めるかは、各カップルの考え方次第です。妊活を始めてもすぐに妊娠するわけではありません。経済的・環境的問題がなければ、結婚後すぐ始めても早すぎるという訳ではありません。

    妊活って具体的に何するの?

    妊活と聞いた時に何をすればいいか知りたいカップルは多いです。食事、基礎体温、カラダを温める、禁煙など、人によって思いつくことはさまざまですが、ここでは妊活で具体的に何をするのかについて、4つのポイントに絞って紹介します。

    • 生活習慣の見直し
    • 葉酸の摂取
    • ブライダルチェックの実施
    • 基礎体温の計測・記録とタイミング法

    生活習慣の見直し

    妊娠を成立させるためには精子・卵子の状態が健康であることが重要です。そのためには、健康的に過ごしストレスを溜めないことが大切になります。健康な体でいるために、栄養バランスの良い食事、適度な運動、禁煙、に取り組みましょう。

    妊活中は過度なストレスをためない工夫も必要です。

    妊娠には男性も女性もホルモンバランスを保つことが大切です。ストレスや疲労が溜まってしまうと、ホルモンバランスが崩れてしまいます。無排卵や月経不順の原因になり不妊につながる場合もあります。十分な睡眠時間を確保するなどストレスが溜まらないように生活を見直しましょう。

    葉酸の摂取

    葉酸は胎児の二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発生リスクの低減に欠かせない栄養素です。葉酸は精子の形成に関わる栄養素でもあるため、妊活中の男性にもおすすめです。

    神経管閉鎖障害とは、妊娠1カ月頃にできる胎児の神経管に障害が生じ、二分脊椎や無脳症、髄膜瘤(ずいまくりゅう)などが起こります。日本では二分脊椎が大部分ですが、産後早期の手術のほか、生涯リハビリが必要になる場合もあります。

    妊娠の1カ月以上前から妊娠初期の3カ月を特に意識して摂取するようにしましょう。摂取量は、通常の食事以外に1日400μgが望ましいとされています。

    葉酸400μgを食べ物に換算すると、生キャベツなら1/2個、茹でたほうれん草のお浸しなら約4皿分です。必要量が多く、食事だけで摂取するのは難しいためサプリメントも有効に活用しましょう。

    葉酸は妊活を始めたら、すぐ推奨量を摂取するようにしましょう。

    ブライダルチェックの実施

    ブライダルチェックは、結婚・妊活前に婦人科系の病気がないかチェックする検査のことです。。妊活前であれば、妊娠に影響する病気の有無の確認や将来的に不妊となる原因がないかどうかチェックします

    女性のブライダルチェックでは、婦人科検診、風疹抗体検査や性感染症検査を行うところが多いです。男性は、女性と同様に風疹抗体検査や性感染症検査のほかに、精子の能力を確認するための精液検査などを行います。

    性病は気づかないうちに感染している場合もあるので、パートナーを感染から守るためにもカップルで検査することをおすすめします。

    受検先は女性が婦人科、内科がある医療機関、人間ドック、不妊治療専門クリニックで、男性は泌尿器科などです。

    費用は自費診療のため検査内容や設定金額も受診する医療機関によって異なります。相場は、およそ1万円〜3万円程度のようです。ブライダルチェックで見つかった病気の治療は保険適用になります。

    基礎体温の計測・記録とタイミング法

    基礎体温とは、目が覚めてから、寝たままの状態で計測する体温のことです。毎日ほぼ一定の時間に、舌下に婦人体温計体温計を差し込んで測定しましょう。婦人体温計は目盛が0.00度単位なので、細かい体温の変化を捉えることができます。

    基礎体温を毎日測定・記録すると、健康な女性は基礎体温の高い「高温期」と低い「低温期」に分かれます。これはホルモンの影響です。排卵は低温期の最終日から2〜3日の間に起こるとされています。基礎体温だけではっきり予測するのは難しいですが、排卵のタイミングにおおよその見当をつけ、性交渉のタイミングを合わせることで、妊娠する確率が高くなります。。

    妊活を始める前にやるべき3つのこと

    ここまで妊活について紹介してきました。妊活を始める前にできることがあれば知りたいという方もいるでしょう。「妊活を始めよう」と2人の気持ちが一致したら、妊活を始める前にやるべきことがあります。

    妊活を始める前にやるべきことには次の3つが挙げられます。

    • パートナーと話し合う
    • 体重を管理する
    • サプリメントを活用して栄養を摂取する

    以下で、1つずつ詳しく説明します。

    パートナーと話し合う

    妊活前は心や時間に余裕があり、面と向かってゆっくり話し合うことができます。妊娠に関する知識をふたりで深め、パートナーと一緒に妊活をする気持ちを固めましょう。

    出産や育児はさまざまな場面で、意見の食い違いが生じる可能性があります。事前に話し合っておいた方が良い内容を以下に挙げてみました。

    • なぜ子どもが欲しいのか
    • 不妊治療について
    • 妊活の方法について
    • 出産方法について
    • 子どもに障害があった場合のこと

    事前に話し合い、お互いのライフプランを確認するようにしましょう。

    体重を管理する

    体重測定の機会を増やしましょう。毎朝必ず測定するのを習慣にしてしまうのが1番ですが、週に2〜3回でも構いません。

    体重は多すぎても少なすぎても、ホルモンバランスが乱れてしまいます。男女とも過体重、低体重は不妊の原因です。

    適正な体重を維持できるように、食生活習慣、運動習慣などを見直し、良くない点があれば改善しましょう。食生活や生活習慣に関しては、男性が知識や協力の気持ちを持つことでパートナーの女性は実行しやすくなります。

    サプリメントを活用して栄養を摂取する

    葉酸とはビタミンB群の1種で、妊活や妊娠中に欠かせない栄養素です。妊娠の1カ月以上前から妊娠初期の3カ月を特に意識して摂取することで、子どもの神経管閉鎖障害の発生リスクを下げることができます。

    葉酸は食事からでも摂取できますが、サプリメントを活用することがおすすめです。葉酸は水溶性で熱に弱いため、通常の食事で必要量を摂取するのが難しく、また日本人女性の大部分はDNAの特性上葉酸を利用しにくい体質だと言われているため、意識的に葉酸を摂取しましょう。

    葉酸サプリ選択の際には、葉酸の配合量、継続できる価格か、葉酸以外の栄養素を補えるかを確認してから購入しましょう。

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    妊活前に男性ができる準備とは?

    妊娠や出産には女性の出番が多いですが、妊活や妊活前には男性にしかできないことがあります。本格的な妊活に入る前に男性ができる準備には次のものが挙げられます。

    • 精液検査
    • 風疹抗体検査
    • 禁煙

    男性がこれらを行っておくことで、妊活が進めやすくなります。以下で、1つずつ詳しく説明します。

    精液検査

    精液検査は、元気な精子がどのくらいいるか調べる検査です。自然妊娠を待って良いのか、最初から不妊治療をした方が良いのか、適切な選択ができるようになります。

    マスターベーションで精液を採取し、精液量、精子濃度や運動率などを調べます。精子が全くない状態が無精子症、精子はいるが数が少ない状態が乏精子症です。体調で精液の状態は変化するので、1回目の検査結果が良くなくても、再検査で問題なしという場合もあります。

    専門クリニックで検査ができるほか、検査キットを購入して自宅で行う方法もあります。検査キットはインターネットで購入できますが、セルフチェックできるものから、郵送し臨床検査技師が検査するものまで種類はさまざまです。該当項目が基準値より低い場合は医療機関を受診しましょう。

    風疹抗体検査

    妊娠初期の女性が風疹になった場合、お腹の赤ちゃんが先天性風疹症候群になってしまうため、抗体の有無を検査します。風疹抗体検査は女性だけでなく、男性も受けるようにしましょう。女性が風疹にならないためには、その周りにいる男性が罹患しないことが重要です。

    風疹患者の7割以上が男性、そのうちの8割以上が20〜40代と言われています。抗体検査を行って、基準値に満たない場合は予防接種を受けましょう。予防接種を2回受けることで99%予防できます。

    現在、多くの自治体では先天性風疹症候群予防のために、風疹抗体検査を無料で実施しています。対象者など実施状況は自治体によって異なるため、居住地の自治体の実施状況を確認しましょう。

    禁煙

    女性だけでなく、男性も禁煙しましょう。

    喫煙することで精子数、精子の運動能力、精子の形態率が低下し、精子の質が悪くなると言われています。また、タバコに含まれるニコチンには血管収縮作用があり、EDになる可能性もあります。

    そばにいるパートナーの女性を受動喫煙させてしまうリスクもあります。受動喫煙は卵子の質を低下させるため妊娠しづらくなってしまいます。。妊娠中の受動喫煙は、乳幼児突然死症候群の要因であるほか、低出生体重・胎児発育遅延との関連も指摘されています。

    加熱式タバコは、通常のタバコに比べて有害成分が少ないと言われていますが、ニコチンをはじめ、多くの有害成分が含まれています。加熱式タバコの喫煙や受動喫煙の健康への影響は、どちらもまだ明らかではありませんが、おすすめはできません。

    妊活前に受けられる検査とは?

    妊活する上で妊娠に支障の出る問題はないかを調べ、問題があれば治療などの対処をしておく必要があります。

    病気ではなく検査なので費用は医療機関によってさまざまです。病気が見つかり治療する場合は医療保険適用になります。

    具体的に、妊活前に受けられる検査について紹介します。

    • 感染症検査
    • 風疹抗体検査、ワクチン接種
    • 精子検査
    • 血液検査

    以下で、1つずつ詳しく説明します。

    感染症検査

    妊活前にパートナーと一緒に性病検査をおこないましょう。性病に感染すると、母子感染のリスクがあります。

    性的接触で感染する病原体としてはHIV(エイズウィルス)、クラミジア、梅毒、淋病やトリコモナスなどが知られています。最近、増加傾向のクラミジアに感染すると、早産や流産のリスクがあります。

    これらの性病検査は血液検査や尿検査などを行いますが、産婦人科で実施している「ブライダルチェック」で一括検査することもできます。

    風疹抗体検査、ワクチン接種

    妊娠中の女性が風疹に罹患すると、眼、心臓や耳などに障害が出る先天性風疹症候群を持つ子どもが生まれることがあります。。

    子どもが先天性風疹症候群にならないように男性も風疹の抗体検査を行い、基準値以下であればワクチン接種を行いましょう。

    現在、多くの自治体では先天性風疹症候群予防のために、風疹抗体検査を無料で実施しています。実施状況は自治体毎に違うので、居住地の自治体の実施状況を調べましょう。

    精子検査

    男性の精子に問題があり、妊娠しない場合もあります。自分の精子に問題がないかどうか、妊活前に検査しておきましょう。専門のクリニックでも検査できますが、少々割高です。検査キットを使って、自宅で簡単に検査する方法もあります。

    精子検査では、精子の数、運動率などが分かります。得られた検査結果は精子量、精子の動き、精液量などから総合的に判断されます。体調によって精液の状態は変化しますが、該当項目が基準値以下だった場合は、医療機関を受診しましょう。

    血液検査

    血液検査で分かるのは、妊娠に関係する性ホルモン濃度、梅毒やヘルペスなどの性感染症罹患の有無、風疹抗体などの抗体価です。

    妊活前に性感染症の有無、妊娠に関係するホルモンの量を確認しておきましょう。もし、何らかの問題があれば治療や予防接種で対応し、万全の準備をしておきましょう。

    まとめ

    本記事では妊活前にできる準備について紹介してきました。

    妊活前には、自分の健康状態をチェックし、妊娠しやすいカラダづくりをすることが大切です。パートナーと一緒に妊娠やその先の子育てについて、十分に話し合いましょう。また、葉酸は妊娠前から摂取することで赤ちゃんの先天異常のリスクを減らせます。

    妊活前にできる検査もあるため、気になる方は受診してみましょう。早期に治療を行うことで、早めの検査がおすすめです。

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