「はげに効く飲み薬を知りたい」
「飲み薬は手軽ではげに効果がある?」
「飲み薬の副作用を知りたい」
このような疑問をお持ちの人も多いのではないでしょうか。男性がはげになる原因のほとんどはAGAで、遺伝的要因やホルモンバランスが影響しています。
AGAが原因のはげには、飲み薬が有効です。本記事では、飲み薬の種類や成分、育毛剤との違いや種類、効果や副作用を網羅的に解説しますのでご参考ください。
目次
- はげとは?
- 飲み薬で改善がのぞめるはげの原因とは?
- 飲み薬の治療法・その種類とは?
- はげ・薄毛に効く飲み薬の効果とは?
- はげ・薄毛に効く飲み薬の成分とは?
- はげ・薄毛に効く飲み薬と育毛剤の違いとは?
- はげに効く飲み薬を飲むことはライフスタイルに影響する?
- まとめ
はげとは
はげとは、完全に髪の毛が無くなっているときや、完全になくなっていないけれども髪の毛が薄くなっている状態です。頭皮が見え、髪の毛の量や密度が減少している状態を指します。
はげは男性によく見られる症状ですが、女性でも起こります。はげの原因は様々で、遺伝的な要因やホルモンバランスの変化、ストレスなどが挙げられます。
ここでは、はげの種類およびはげの進行度について解説しますので、続きをお読みください。
はげの種類とは?
はげている部分の形によって、「M字はげ」「O字はげ」「U字はげ」のように分類されることもあります。3つのはげはAGAに特徴的なはげです。
M字はげは、おでこの生え際の薄毛が進んで、M字のような形になるはげを指します。O字はげはつむじハゲともいい、頭頂部のつむじ周辺の境界が明らかになるはげのことです。U字はげとは、頭頂部全体がU字状にはげている状態で、はげる範囲が広くなります。
はげの進行度やその見分け方とは?
はげの進行度は、はげの原因や状態によって異なります。はげの原因や進行度の評価は、医療機関を受診し、専門の医師の診察を受けることが大切です。
はげの進行度を見分けるためには、ハミルトン・ノーウッド分類や高島分類などが使われます。これらの分類方法は、男性の薄毛やはげの進み具合を評価するものです。前髪の後退や頭頂部の薄毛の広がり方などから、薄毛の状態を7段階に分類します。数字が大きくなるほどはげている範囲が広くなります。
飲み薬で改善がのぞめるはげの原因とは?
飲み薬で改善がのぞめるはげの原因は、AGA(男性型脱毛症)です。薄毛の原因がAGAと分かったときは、飲み薬を飲むことで薄毛の進行を抑えることができます。
AGAは男性ホルモンのテストステロンが5α還元酵素の働きによって、ジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、DHTがヘアサイクルの成長期を短くし、薄毛になる病気です。
AGAは遺伝的な要因が大きく、両親や血のつながった親戚にAGAを発症している人がいるときは、AGAを発症しやすくなります。5α還元酵素の活性度は遺伝しやすいと考えられています。男性ホルモンレセプター遺伝子の多型や常染色体にAGAに関連する遺伝子の存在が報告されています。
AGAの進行を抑えるためには、DHTが作られるのを抑えることが大切です。一般的にはげに処方される飲み薬は、DHTの生成を抑える作用が認められています。
医師の診断を受け、処方してもらうことで手軽に治療をはじめられます。忙しい人や手軽にはげの進行を防ぎたい人にとって、飲み薬は魅力的な選択肢となるでしょう。
飲み薬の治療法・その種類とは?
飲み薬の治療方法には、一般的に以下の3つの薬剤があります。
- プロペシア(フィナステリド)
- ザガーロ(デュタステリド)
- ミノキシジル
プロペシアとサガーロおよびそれぞれのジェネリック医薬品は厚生労働省に認められている薬です。ミノキシジルの飲み薬は国内では認められていません。
プロペシア(フィナステリド)
プロペシアは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発された薬です。プロペシアの成分であるフィナステリドを1日5mg服用する長期的な安全性が確立されたあとに、1991年から男性型脱毛症患者の治療のために開発がはじまりました。
1997年に1日1mgの用量で男性型脱毛症の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)の承認を受け、2011 年末時点で海外60カ国以上で承認されています。
日本では、2001年6月より試験がはじまり、2005年10月11日に男性型脱毛症の治療薬として承認され、2005年12月14日に発売されました。
プロペシアは1日1回1錠、服用する薬です。
ザガーロ(デュタステリド)
ザガーロはグラクソ・ウェルカム社(現グラクソ・スミスクライン社)で開発された薬です。
海外で1994年から前立腺肥大症を治療する薬として、デュタステリドの臨床開発が始まり米国では2001年11月に、欧州では2002年7月に承認されています。日本でも2008年7月に申請が行われ、2009年7月に前立腺肥大症を効能または効果とする「アボルブカプセル 0.5mg」として製造販売承認されました。
その後、男性型脱毛症を適応症とするデュタステリドの開発が進められ、日本では、2015年9月に「男性における男性型脱毛症」が効能または効果として承認されました。
ザガーロも1日1回1カプセルを服用する薬です。
ミノキシジル
国内で認可されているミノキシジルは塗り薬だけです。医療機関などで処方されているミノキシジル飲み薬は、薄毛改善薬として国内で承認されたものではありません。
アメリカにおいて、ミノキシジル飲み薬は、高血圧症の薬として承認されています。しかし、男性型脱毛症の薬として認められている国は2023年時点ではありません。
医師が個人輸入した医薬品を投薬する必要があるときは、国内未承認薬で品質・有効性・安全性が確立されたものではないことを説明するようになっています。説明を受け、不安点がある場合は医師へ質問し、不安を解消してから飲むようにしてください。
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はげ・薄毛に効く飲み薬の効果とは?
はげの進行度や個人差もありますが、早期に治療をはじめると治療効果がでやすいでしょう。
はげや薄毛に効く飲み薬による治療は、長期的に続けなければいけません。また、効果が現れるまでに3〜6カ月程度の期間服用する必要があります。そのため、飲み薬の治療を選ぶときは、服用期間や費用なども含めて検討してください。
はげ・薄毛に効く飲み薬の効果の期待値とは?
はげ・薄毛に効く飲み薬の効果には個人差があるため、同じ薬を使っても全員が同じように効果を得られるわけではありません。効果が出るまで時間をかけて、根気強く使用する必要があります。
厚生労働省に認可されているプロペシアでは、1mg投与した人で約58%症状の改善が認められていると報告されています。飲み薬による治療はあくまでも「症状の進行を遅らせる」ものであり、薄毛を完全に治すことはできません。
飲み薬による薄毛治療は、個人差が大きく、確実な効果が得られるとは限りませんが、AGAの進行を遅らせるために有効な方法のひとつです。
はげ・薄毛に効く飲み薬の効果が現れるまでの期間は?
はげ・薄毛に効く飲み薬によって、効果が現れるまでの期間は異なります。
プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)を服用し始めてから、その効果が現れるまでには最短でも3カ月程度かかります。効果が現れるまでの期間は個人差があるため、6カ月は服用を続けることが大切です。
ミノキシジル飲み薬は、国内で認可されていない薬であるため、厚生労働省などから正式に発表されているデータがありません。
はげ・薄毛に効く飲み薬の効果が現れるまでの期間は、最短でも3カ月から6カ月、場合によっては1年以上かかります。医師の指示に従って適切に使用することが大切です。
副作用のリスク
はげ・薄毛に効く飲み薬には、副作用のリスクがあります。プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)の大きな副作用は肝機能異常です。飲み薬を飲みはじめて、黄疸などの症状がでたときは、すぐに処方されている医療機関を受診してください。
また、プロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)には勃起不全・性欲減退などの副作用が1%程度報告されており、服用を中止したあとも副作用が残ることがあります。
どんな薬にも副作用のリスクがあるため、処方する医師からしっかり効果と副作用について説明を受け、医師と相談した上で飲み薬を服用するかどうか選択しましょう。
副作用が現れた場合の対処法とは?
はげ・薄毛に効く飲み薬を飲みはじめて副作用と思う症状がでたときは、すぐに処方されている医療機関を受診してください。
大きな副作用の初期症状などを見逃さないためにも自己判断せずに、医師の診察を受けることが大切です。
はげ・薄毛に効く飲み薬の成分とは?
はげや薄毛に効く飲み薬として使われている飲み薬の成分は以下の3つです。
- フィナステリド
- デュタステリド
- ミノキシジル
それぞれ詳しく解説しますのでご参考ください。
プロペシアの成分
プロペシアの成分名は、フィナステリドで、0.2mg錠と1mg錠があります。通常、0.2mg錠を1日1回服用し、医師と相談しながら、必要に応じて1mgまで増量ができます。
フィナステリドは、テストステロンをより活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換する1型5α還元酵素を阻害する薬です。
ザガーロの成分
ザガーロの成分名は、デュタステリドで、0.1mgと0.5mgのカプセルがあります。通常、0.1mgを1日1回服用し、必要に応じて0.5mgまで増量が可能です。
デュタステリドは、フィナステリドと同じ1型の5α還元酵素を阻害するだけでなく、2型の5α還元酵素も阻害し、テストステロンからDHTへの変換を抑えます。
ミノキシジルの成分
ミノキシジルは成分の名前です。アメリカでは血圧を下げる薬としてFDAの認可を受けています。しかし、他の降圧剤が無効なときにだけ使う薬で、男性型脱毛症の薬としては認可されていません。
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版において、ミノキシジルの内服は推奨度D(行うべきではない)となっています。
ミノキシジル塗り薬を服用すると、血圧を低くしすぎる副作用もあります。
はげ・薄毛に効く飲み薬と発毛剤・育毛剤の違いとは?
はげや薄毛に効く薬は飲み薬・塗り薬に大きく分けられ、さらに塗り薬は発毛剤と育毛剤に分けられます。3つの違いを以下の表にまとめましたので、ご参考ください。
飲み薬 | 塗り薬(発毛剤) | 塗り薬(育毛剤) | |
---|---|---|---|
成分 |
フィナステリド デュタステリド |
ミノキシジル | グリチルリチン酸ジカリウムなど |
医薬品分類 | 処方箋医薬品 | 第1類医薬品 | 医薬部外品 |
効果 | AGA進行抑制 | AGA進行抑制・発毛 | 薄毛の予防 |
飲み薬(フィナステリドとデュタステリド)は医療用の医薬品で、医師の処方箋が必要な処方箋医薬品です。塗り薬は、発毛剤と育毛剤に分けられます。発毛剤には治療効果が認められていますが、育毛剤で薄毛の治療は期待できず、予防や衛生目的となります。
発毛剤とは?
発毛剤とは、薄毛や抜け毛の原因である毛包の衰えや退化を改善し、髪の毛を再生する効果が期待できる薬剤です。第一類医薬品として効果が認められている発毛剤の成分にはミノキシジルがあります。
第一類医薬品であるため、薬剤師がいるドラッグストアなどで買うことができます。
発毛剤の効果と副作用とは?
ミノキシジルの発毛剤は、日本では第一類医薬品としてAGA進行抑制と発毛効果が認められています。
ミノキシジルは、頭皮の毛母細胞を刺激し、薄毛の改善や新しい髪の毛の成長を促します。効果には個人差がありますが、2カ月から6カ月程度の使用で効果が現れることが多いです。
ミノキシジルには副作用もあります。使用すると頭皮のかゆみや炎症が起こるかもしれません。人によりますが、体毛の異常成長や、心臓の動悸や息切れなどの症状が出る人もいます。副作用と感じる症状が出たときは、医師や薬剤師へ相談してください。
ミノキシジル塗り薬は女性にも効果が認められています。しかし、妊娠中や授乳期の女性は使用できません。
育毛剤とは?
育毛剤は、薄毛の原因となる頭皮の環境を整え、髪の毛の健康をサポートする製品です。頭皮環境が悪化すると、毛根が栄養不足になり、薄毛の原因になります。
育毛剤には、血行を促進し頭皮の炎症を抑える成分、頭皮の乾燥を防ぐ成分などが含まれています。育毛剤は、頭皮に直接塗布して使用します。
育毛剤の効果と副作用とは?
育毛剤と発毛剤は、それぞれ異なるアプローチで薄毛対策に取り組むため、その効果も異なります。育毛剤は予防、発毛剤は治療効果が期待できます。
育毛剤には多くの種類があり、その効果や副作用も異なります。 主な効果は、以下のとおりです。
- 頭皮の血行を促進
- かゆみやかぶれの改善
- 炎症を抑える
育毛剤を使用する前には、医師や薬剤師に相談し、自分に合った製品を選ぶことが大切です。また、使用方法を守り、正しく使いましょう。
育毛剤の副作用としては、頭皮のかゆみや炎症、かぶれなどがあげられます。
育毛剤も継続して使用することが大切です。 効果が現れるまでには、数カ月から半年程度の時間が必要となることが多いため、自己判断で使用をやめる前に医師と相談してください。
副作用が現れた場合の対処法とは?
育毛剤の使用中に副作用が現れた場合は、まず使用を中止し、医師の診察を受けることが大切です。育毛剤の副作用がひどいときは、副作用を抑えるための治療が必要になるかもしれません。
医師は、症状に応じて適切な治療法を提案してくれます。例えば、育毛剤の副作用が軽度であれば、使用量を減らしたり、使用頻度を調整したりすることで対処できる場合もあります。
自分で判断せずに、医師の診察を受けましょう。
はげに効く飲み薬を飲むことはライフスタイルに影響する?
正しい用法用量で飲み薬を服用すると、ライフスタイルへの影響は少ないでしょう。しかし、薬には副作用があるため、間違った飲み方をするとライフスタイルへ影響を与える可能性もあります。
ここでは、薬を飲むときの注意点をご紹介します。
それぞれの薬の用法を正しく知る
薄毛治療に使用される薬は、使用方法を誤ると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。AGA治療薬は、男性にしか使用できない薬で、女性に使うことはできません。特に、妊娠中の女性が有効成分に触れると男児の生殖器官に影響を与える可能性があります。
薬を飲むときは、医師や薬剤師の指示に従って正しく使用することが大切です。薬によっては、誤った用法で服用すると、副作用が出る場合があります。
それぞれの薬の用量を把握する
薄毛治療においては、薬の用量を守って服用することが大切です。処方された薬の用量をしっかりと把握し、服用回数どおりに飲んでください。
自己判断で薬の用量を増やしても効果が高く出るわけではありません。逆に、薬の副作用の心配があります。必ず、医師の指示どおり正しく服用することが大切です。
処方された用量の調節は効果と副作用を考えて、医師が行います。服用して気になる点などを医師と共有して用量を調整することもあります。
それぞれの薬の効果的な飲み方を知る
それぞれの薬の効果的な飲み方を知るためには、医師の指示にしたがって、指示された飲み方で服用することが大切です。飲み薬によっては、食後に飲むと食事の影響を受けて効果が弱くなる薬もありますし、他の薬との飲み合わせによっても効果が弱くなることもあります。
一部の薬は飲み物に影響を受ける可能性もあるため、薬を飲む際には、一般的に水で飲むことが推奨されます。
薬を飲む前に薬の説明書をよく読んで、用法や用量を守ることが大切です。
まとめ
はげの飲み薬は、薬を飲むだけではげ対策ができるため、手軽に始められ、続けやすい対策方法です。
飲み薬にはAGAの進行抑制に効果が認められている薬があります。フィナステリドとデュタステリドは厚生労働省からAGAの進行抑制に効果が認められている薬です。
飲み薬は、効果がある反面、副作用のリスクがあるため、医師の処方に基づいて服用してください。また、飲み薬の効果は個人差があるため、必ず効果が見込めるとは限りません。
治療を早めに始めると、飲み薬による効果を感じやすいため、薄毛が気になったら実績豊富な医療機関の受診を検討しましょう。