前髪のM字が目立つようになり、原因・対策について気になる方がいるのではないでしょうか?
前髪から進行するAGAは、生え際の薄毛がM字型であることの他に、前兆に気づきにくい、抜け毛が多く発毛が少ないという特徴も持っています。前髪M字型AGA改善のためには、生活習慣の見直し、AGA治療を受けることが挙げられます。
この記事では、前髪のM字が目立ってしまう方へ、M字型AGAの特徴と原因・対策について解説します。ぜひ、最後まで読んでください。
目次
- M字型AGA(M字ハゲ)の症状
- M字型AGA以外の症状の種類
- M字型AGA(M字ハゲ)の特徴
- M字型AGAの原因とは
- 30代から40代はM字型AGAを発症しやすい?
- M字型AGA改善のための対策・治療法とは
- まとめ
M字型AGA(M字ハゲ)の症状
M字型AGA(M字ハゲ)はAGAの初期に多く見られる症状です。M字型と呼ばれるのは、額の左右の生え際が薄くなる様子が英字のMに似ているためです。生え際から剃り込みを入れたようにも見え、人によってはM字型から生え際ラインが後退することもあります。一般にM字型AGAの特徴は、他の型に比較して改善しにくいです。
M字型AGAか気にし過ぎかの判断基準に「指2本以上後退している場合」というものがあります。目を大きく開いて眉を上げた時、一番上にできるシワと生え際までの距離が指2本以上ある場合は、M字型AGAの可能性があります。特に額の抜け毛が気になる方は、調べてみてはいかがでしょうか。
M字型AGA以外の症状の種類
M字型AGA以外にどのような型があるでしょうか?
ここで紹介するのは、次の3つです。
- O字型の薄毛・ハゲ
- U字型の薄毛・ハゲ
- ハミルトン・ノーウッド分類
以下で、1つずつ詳しく説明します。
O字型の薄毛・ハゲ
O字型AGAの薄毛・ハゲは、頭頂部が薄くなり、英字のOに似ているため、「O字型の薄毛・ハゲ」や「つむじハゲ」と呼ばれています。O字型AGAの特徴は頭頂部というよりつむじから脱毛が広がっていくことです。脱毛部分の頭皮を触っても冷たくない場合は血行不良による脱毛ではないので、額の薄毛も同時進行していれば、AGAの可能性が高いです。
O字型AGAは、正面から鏡を見ても気づきにくいため早期に自分自身で発見しにくいです。頭頂部の髪の毛の量が少ない、日差しの強さや風の冷たさを近頃良く感じるようになったという、少しの変化を見逃さないようにしましょう。早期に専門の医師に相談することが大切です。
U字型の薄毛・ハゲ
U字型AGAにハッキリした基準はなく、一般的には頭頂部の薄毛が広がり、後退してきた額と繋がった状態をU字型と呼んでいます。上から見た時に英字のUに似ているためです。M字型とO字型が進行して両者が繋がり、薄毛が広範囲に渡った状態をU字型と言います。
AGAの進行状態は人によりいろいろですが、後頭部、側頭部はAGAの影響を受けにくいのに比べて、前頭部、頭頂部はAGAの影響を受けやすいので、AGAが進行した状態、AGAの後期症状がU字型と言っても良いでしょう。
ハミルトン・ノーウッド分類
ハミルトン・ノーウッド分類とは、AGAの進行の段階を判断する指標のことです。ハミルトン・ノーウッド分類は、AGAの分類を研究し、作成したハミルトン医師と改定したノーウッド医師、2人の名前から名づけられました。
薄毛タイプのスタートは3タイプあり、額の生え際からスタートするタイプをM字型、頭頂部からスタートするタイプをO字型(Vertex)、前頭部全体からスタートするタイプをU字型(a)と呼ばれています。
自分の薄毛の状態と見比べると、自分の現在のAGAの症状がどの状態かを判断することができます。
ハミルトン・ノーウッド分類は、欧米人のAGAの進行パターンをまとめたものなので、日本を含むアジア人のAGA進行パターンには合っていません。現在の日本で使用されている分類は、日本の高島巌皮膚科医師が日本人や女性向けに修正した高島分類の、頭頂部が薄くなるIIvertex を加えた分類です。
M字型AGA(M字ハゲ)の特徴
AGAの初期症状である、M字型AGA(M字ハゲ)の特徴とはどのようなものでしょうか?
ここで紹介するのは、M字型AGAの特徴3つです。
- M字型の特徴①生え際の薄毛が分かりやすくM字になっている
- M字型の特徴②その前兆に気づきにくい
- M字型の特徴③抜け毛が多く発毛が少ない
以下で、1つずつ詳しく説明します。
M字型の特徴①生え際の薄毛が分かりやすくM字になっている
額の左右両側の髪の毛が後退し、生え際が前から見るとアルファベットのMの字に似た形になる状態がM字型AGA(M字ハゲ)です。AGAの分類であるハミルトン・ノーウッド分類では、M字型はⅢ度に分類されます。
M字型か単なる気にし過ぎかどうかを見分けるチェック方法として、以下のものが挙げられます。
- ハミルトン・ノーウッド分類によれば、耳の穴と頭頂部を結ぶ線と、両サイドの生え際の最終ラインの差が2cm以内
- 目を大きく開いて眉を上げた時、一番上にできるシワと生え際までの距離が指2本以上
自分の生え際の薄毛の状態がM字型かどうかチェックしてみましょう。
M字型の特徴②その前兆に気づきにくい
M字型の特徴の2つ目は、徐々に進行するために前兆に気づきにくいことです。生まれつきの富士額も同じM字型ですが、異なります。以下に、富士額のM字型の特徴を挙げます。
【富士額のM字型の特徴】
- 生え際の形がハート型のようで角度が緩やか
- 生え際の毛も適度に太くて健康的
- 子どものころから
昔の写真と今を比べて後退していれば、「AGAの可能性あり」です。富士額の人も大人になり、M字型になる可能性はあります。子どもの頃と比較して富士額の角度がシャープになった場合は、M字型になっている可能性もあるので、気をつけましょう。
M字型の特徴③抜け毛が多く発毛が少ない
M字型の特徴の3つ目は、AGAの症状である抜け毛が多く、かつ発毛が少ないことがあげられます。
通常、人間の髪の毛は、1日に約50~100本くらい自然に脱毛します。しかし、抜け毛が以下のような状態であれば要注意です。
【注意すべき抜け毛】
- 抜け毛の毛根に異常がある(毛根が黒い・毛根の形が細長いもしくはギザギザしている・毛根がないなど)
- 毎日200本以上の抜け毛がある
- 細く短い髪の毛が抜ける
これらの場合は、成長期の髪が抜けている可能性があります。生え際の髪の毛が細くて弱々しい、枕につく抜け毛が増えてきたなどの状態があれば、早めに専門医師のカウンセリングや検査などを受けることをおすすめします。
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M字型AGAの原因とは
M字型AGAの原因にはどのようなことがあるのでしょうか?
ここでは、M字型AGAの原因を3つ紹介します。
- 遺伝による影響
- 環境要因による影響
- AGA以外の原因|牽引性脱毛症
以下で、1つずつ詳しく説明します。
遺伝による影響
M字型に限らず、AGAの原因として最も影響が大きいのは「遺伝」です。AGAに関係する、以下の2つの要因は遺伝しやすいと言われています。
- 5αリダクターゼの活性度
- 男性ホルモンレセプターの感受性
5αリダクターゼの活性が高いとジヒドロテストステロン(DHT)を多く生成し、男性ホルモンレセプターの感受性が高いと、DHTを多く受容し脱毛に向かいます。5αダクターゼの活性は優性遺伝するので、両親のどちらかが高い活性であれば、子どもも活性が高くAGAを発症しやすいです。男性ホルモンレセプター感受性は隔世遺伝すると言われているので、親がM字型でなくても、先祖にM字型の人がいればM字型になる可能性があります。
環境要因による影響
遺伝以外では、頭皮や毛根への血行や栄養を妨げる要因がM字型AGAの原因になり得ます。以下のような要因が頭皮や毛根への血行や栄養を妨げます。
【頭皮や毛根へ血行や栄養を妨げる要因】
- 食生活の乱れ
- 運動不足
- 睡眠不足
- ストレス
- 喫煙
睡眠不足や栄養素が偏った食生活を続けていると、髪の毛の成長のために必要な栄養素が髪の毛・頭皮に行き届かないため、薄毛を引き起こす可能性があります。
また、髪の毛は成長ホルモンが分泌している睡眠時間に成長するので、睡眠時間をしっかり確保する必要があります。
髪の毛の正常な成長のために、主成分であるたんぱく質とともに、ミネラル、ビタミンなどの栄養素をバランスよく摂取することも必要です。必要な睡眠時間は人によって違いますが6時間以上は確保する、バランスのとれた食事を摂取するなど、生活習慣を見直してみましょう。
ストレスは自律神経のバランスを乱し、喫煙はタバコに含有しているニコチンが血管を収縮させ、頭皮環境を悪化させます。自分の身体によくないことが、体の一部である頭皮や毛髪にも良くありません。毛髪の健康を守るために、健康的な生活をしましょう。
AGA以外の原因|牽引性脱毛症
牽引性脱毛症とは、髪の毛を長時間、同じ髪型をしていたり、長期間アクセサリーを髪につけたり、物理的に引っ張ることで頭皮がダメージを受け、髪の毛が細くなる、抜け毛が多くなる脱毛症のことです。
髪を物理的に一定方向に引っ張るので、頭皮と毛乳頭への負担が増加し、抜け毛が増加します。髪飾りをまとめる・付ける以外に帽子やヘルメットなど常時着用するものについても注意が必要です。
牽引性脱毛症は、ヘアスタイルを変えれば改善するケースが多いです。
30代から40代はM字型AGAを発症しやすい?
30代∼40代は仕事のステージも変わり、環境の変化が多いため、M字型含むAGAの発症がみられやすい年代となっています。
環境の変化が多いと慣れるまで、どうしてもストレスを感じやすいです。ストレスは頭皮環境を悪化させます。強いストレスは自律神経バランスを乱し、自律神経バランスの乱れは、男性ホルモンバランスの乱れも招きます。男性ホルモンバランスの乱れが招くのは皮脂分泌量増加、頭皮環境の悪化です。頭皮環境の悪化は抜け毛の増加を引き起こします。
30・40代ばかりでなく、転職、転勤、引っ越しなどの際はストレスに十分注意を払いましょう。
M字型AGA改善のための対策・治療法とは
それではM字型AGA改善のためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか?
ここではM字型AGA改善のための対策・治療法を2つ紹介します。
- 生活習慣の見直し
- AGA治療薬
以下で、1つずつ詳しく説明します。
生活習慣の見直し
すぐに取り掛かれることとしては、生活習慣を見直して改善することがあげられます。食事や睡眠、ストレス環境を改善することで男性ホルモンの分泌を正常に戻す余地があるかどうかを探りましょう。生活習慣の見直しは、自分では気がつかないこともあるので、パートナーと一緒に見直すことをおすすめします。
パートナーからは耳に痛い発言がある可能性もありますが、否定しないで、自分を振り返る材料にしてみましょう。しかしAGAは完治しないため、失った髪の毛を取り戻すには別の方法(発毛治療)が必要です。
AGA治療薬
失った髪の毛を取り戻したいのであれば、AGA治療薬を用いた治療が必要となります。AGA治療薬には内服薬・外用薬・注射などの種類がありますが、内服薬が最も手軽に対策でき、治療効果も高いと言われています。費用感や体質などを考慮し、自分に合った治療を施すことが重要です。
AGAは進行性の疾患です。AGAを疑ったのであれば、なるべく早めに専門医師に相談しましょう。
AGA治療の効果は、個人差はありますが、治療開始約3~6ヵ月で「抜け毛が減った」「髪の毛の量が増えてきた」と具体的に実感できるようになります。治療開始約1年がたつと発毛量は最大、生えている髪量も安定します。しかし、AGAは進行性なので、治療中止が招くのは抜け毛増加の再開です。毛髪状況を安定させるため、生えた毛髪を守るため、ここからさらに治療を続けていく必要があることを心に留めておきましょう。
まとめ
M字型AGAの特徴と原因・対策について説明してきました。
M字型AGAは、生え際の薄毛がM字型であることの他に、前兆に気づきにくい、抜け毛が多く発毛が少ないという特徴を持っています。前髪M字型AGA改善のためには、生活習慣の見直し、AGA治療を受けることが大切です。