妊活に葉酸が必要な理由|摂取量の目安やおすすめの調理法を紹介
妊活と栄養
2023.01.17

妊活に葉酸が必要な理由|摂取量の目安やおすすめの調理法を紹介

※本記事は管理栄養士が執筆しております※

「妊活中に葉酸が必要なのはなぜ?」「葉酸は1日どのくらい摂ればいいの?」このように葉酸について気になっている妊活中の方は多いです。

妊活中は男女ともに葉酸を積極的に摂りましょう。葉酸は細胞の新生や赤血球の形成に働き、胎児の神経管閉鎖障害のリスク削減や男性の妊活にも効果が期待できます。

この記事では葉酸の基本情報に加え、葉酸を摂るのにおすすめのレシピを3つ紹介します。妊活に欠かせない葉酸を効率よく摂りたい人はぜひ参考にしてください。

目次

  1. ・そもそも葉酸とは?
  2. ・葉酸ってどうして必要なの?
  3. ・葉酸は男性妊活にもおすすめ
  4. ・葉酸はいつから摂ればいい?
  5. ・葉酸はどのくらい摂ればいいの?
  6. ・葉酸を摂るのにオススメのレシピ
  7. ・まとめ

そもそも葉酸とは?

葉酸はビタミンB群の1種で、細胞の新生や赤血球の形成に欠かせない栄養素です。水溶性ビタミンであり、貧血予防因子としてほうれん草から発見されました。英語では「folic acid」とよばれ、ほかにもビタミンB9や物質名であるプテロイルモノグルタミン酸ともよばれます。

葉酸は枝豆やブロッコリー、アスパラガスなどの野菜やレバー、納豆といった食材に多く含まれるビタミンです。

葉酸を多く含む食品

食品名

100gあたりの葉酸量(マイクログラム)

ほうれん草

210

枝豆(ゆで)

260

ブロッコリー

220

アスパラガス

190

納豆

120

レバー(鶏)

1300

レバー(牛)

1000

出典:『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』

葉酸ってどうして必要なの?

なぜ妊活中に葉酸が必要なのでしょうか。以下の2点を解説します。

  • 神経管閉鎖障害のリスク軽減
  • 貧血予防

神経管閉鎖障害のリスク軽減

葉酸は細胞の新生や細胞分裂に欠かせないビタミンです。葉酸の十分な摂取で胎児の神経管閉鎖障害のリスクを軽減できることが明らかになっています。

神経管閉鎖障害は脳や脊髄となる神経管がうまく作られず、運動や排せつに影響を及ぼす病気です。神経管は妊娠初期につくられるため、体内の葉酸が不足しないよう妊活時から心がける必要があります。

貧血予防

葉酸は正常な赤血球を形成する働きがあり、十分に摂ることで貧血の立ちくらみやめまい、ふらつきといった症状を予防できます。貧血は男性より月経のある女性に起こりやすい状態です。葉酸と同じく造血作用のあるビタミンB12をはじめとしたビタミン、鉄分、タンパク質を豊富に摂りましょう。

葉酸は男性妊活にもおすすめ

葉酸は男性の妊活においても大切な栄養素です。葉酸の十分な摂取により、精子の染色体異常が起こりにくくなることがアメリカ・カリフォルニア大学の研究でわかりました。また、オランダでも精液中の葉酸濃度が高いほど精子の正常形態率が高いという研究結果が報告されています。

精子の量や運動率、正常形態率といった精子の質は男性の妊活において重要です。細胞分裂やDNA合成に関わる葉酸を積極的に摂りましょう。

葉酸はいつから摂ればいい?

妊娠を望んでいる女性は、いつから葉酸を摂ればよいのでしょうか。最も葉酸が必要だとされる期間は妊娠前から妊娠3カ月とされています。

妊娠する1カ月前から

神経管閉鎖障害を含めた多くの先天異常は、妊娠直後から妊娠10週目までに発生するといわれています。厚生労働省は葉酸が最も必要な時期として、妊娠する1カ月以上前から妊娠3カ月を挙げ、葉酸の付加量を定めています。

妊娠がわかったときはすでに妊娠2カ月(妊娠4~7週)以降であることが多いため、妊娠を望んでいる人は妊活中から葉酸を摂るよう心がけましょう。

妊娠中期や後期でも摂取したほうがいい

葉酸は健康のために必要不可欠な栄養素です。胎児の発育がさかんな妊娠初期はもちろん、妊娠中期・妊娠後期も不足しないように気をつけましょう。

体内の血液量が大きく増える妊娠中期以降は貧血になりやすいといわれます。葉酸のほかにもタンパク質や鉄、ビタミンCを十分に摂ってください。

妊婦における1日あたりの付加量

タンパク質

+0g(初期)

+5g(中期)

+25g(後期)

ビタミンB1

+0.2mg

ビタミンB2

+0.3mg

葉酸

+240マイクログラム

ビタミンC

+10mg

+2.5mg(初期)

+9.5mg(中期・後期)

出典:『日本人の食事摂取基準(2020年版)』

葉酸はどのくらい摂ればいいの?

1日に必要な葉酸の量に加え、過剰摂取や摂取不足が健康にもたらす影響を解説します。

1日の摂取量の目安は?

葉酸の1日の推奨量は、18歳以上で240マイクログラムと定められています。妊活中、あるいは妊娠中の女性は、1日240マイクログラムの付加量が推奨されています。

葉酸の推奨量(マイクログラム/日)

男性

女性

18~29歳

240

240

30~49歳

240

240

50~64歳

240

240

65~74歳

240

240

75歳以上

240

240

妊婦(付加量)

-

+240

授乳婦(付加量)

-

+100

出典:『日本人の食事摂取基準(2020年版)』

葉酸の過剰摂取について

葉酸は水溶性ビタミンであり、食事から摂りすぎた場合は排せつされるため、過剰摂取による健康への影響を心配する必要はありません。ただしサプリメントを活用している人は注意が必要です。サプリメントで葉酸を過剰に摂ると、亜鉛の吸収阻害やビタミンB12欠乏によって起こる神経障害に気づきにくいことがあります。

厚生労働省は、サプリなどから葉酸を摂る場合、18〜29歳の男女で1日900マイクログラム、30〜64歳で1000マイクログラムを耐容上限量として定めており、摂取量が超えないようによびかけています。

葉酸の摂取不足について

2019年に行われた国民健康・栄養調査では、日本人の1日の葉酸摂取量は平均して288.7マイクログラムでした。野菜やし好飲料、穀類などから、多くの人が葉酸の1日あたりの推奨量、240マイクログラムを超える量を摂取しています。

よって通常の食生活では葉酸が欠乏することは少ないと思われますが、成長期の子どもや妊娠中の女性、食生活が不規則な人は気をつけましょう。葉酸の重度の欠乏は巨赤芽球性貧血やハンター舌炎とよばれる舌の痛み、味覚の低下、下痢や抑うつにつながります。

また、葉酸はビタミンB12とともに、アミノ酸の1つであるホモシステインがメチオニンに変わる反応をサポートしています。葉酸不足や加齢により血液中のホモシステイン濃度が上昇して起こりやすくなるのは動脈硬化の促進です。

葉酸を摂るのにオススメのレシピ

葉酸がたっぷり摂れるレシピを3つ紹介します。普段料理をしない人でも簡単に作れるレシピなのでぜひ作ってみてください。

  • ホタテとほうれん草のバターソテー
  • アボカドとささみのごま和え
  • いちごのスムージー

ホタテとほうれん草のバターソテー

2人分の材料

ボイルホタテ(冷凍)

150g

ほうれん草

1/2束(100g)

にんにく

1片

バター

20g

★料理酒

大さじ1

★しょうゆ

大さじ1

★塩こしょう

少々

作り方

  1. 冷凍ホタテは冷蔵庫や流水で解凍しておく
  2. ほうれん草をゆでて流水にさらす
  3. 水気を切って根元を除き、3cm幅に切る
  4. にんにくを薄切りにする
  5. フライパンでバターを溶かし、にんにくを炒める
  6. ホタテを加え、両面に焼き色がつくまで炒める
  7. 3を加えて炒め、★の調味料を加える
  8. 器に盛り付けて完成

ホタテには葉酸以外にも亜鉛や鉄、ビタミン類が豊富であり、コレステロールの吸収を抑える働きをもつタウリンが含まれています。にんにくとバターの香りが食欲アップにつながる一品です。

アボカドとささみのごま和え

2人分の材料

鶏ささみ

2本(100g)

料理酒

大さじ1

アボカド

1個(150g)

★白すりごま

大さじ1

★ごま油

小さじ1/2

★めんつゆ

大さじ2

のり

適量

作り方

  1. ささみは筋を取り除いて酒をまぶし、ゆでる
  2. ささみの粗熱が取れたら食べやすい大きさにほぐす
  3. アボカドは縦半分に切って皮と種を取り、1cm角に切る
  4. 2と3、★の調味料を加えて和える
  5. 器に盛ってのりを飾る

森のバターともよばれるアボカドは、葉酸のほかにもビタミン類や食物繊維が豊富であり、栄養価が高い果物です。ささみと合わせることでタンパク質もしっかり摂れるレシピです。

いちごのスムージー

2杯分の材料

いちご(冷凍)

100g

牛乳

200ml

ヨーグルト

100g

はちみつ

20g

作り方

  1. 材料を合わせてなめらかになるまでミキサーにかける
  2. グラスに移して完成

朝食や間食として、冷凍いちごを使った簡単スムージーはいかがでしょうか。いちごには葉酸やビタミンCが豊富に含まれています。より栄養が摂れる生のいちごやバナナ、ほかの冷凍果物を使ってアレンジするのもおすすめです。

まとめ

葉酸は水溶性ビタミンの1つであり、細胞の産生や赤血球の形成をサポートする栄養素です。妊活中の女性にとって貧血予防や胎児の神経管閉鎖障害リスクを下げるために欠かせない成分であり、特に妊娠1カ月前から妊娠3カ月の期間に必要となります。

妊活中の男性にとっても精子の質を上げるために必要なビタミンです。ほうれんそうや枝豆、アスパラガスといった葉酸を多く含む食材を取り入れましょう。葉酸のサプリメントを活用する際は、過剰摂取にならないよう1日の摂取量を確認してください。

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