※本記事は薬剤師が執筆しております※
妊活中のお風呂に関して入り方や気をつけるべきことについて知りたいと思っている方は多いのではないでしょうか?
入浴には、体を温め、冷え性改善・リラックス効果などメリットがあり、妊活中は男性も女性もなるべくお風呂に浸かった方が良いです。
この記事では、妊活中の男女のお風呂の入り方に関して紹介します。ぜひ、最後まで読んでください。
目次
- 『目次』
- 妊活中はお風呂の入り方に気を配るべき?
- 妊活中の女性にとってお風呂に浸かるメリットとは
- 妊活中の女性(通常時)におすすめのお風呂の入り方
- 生理や体調が優れないときの女性におすすめの入浴法
- 妊活中の女性がお風呂に関して気をつけること
- 妊活中の男性にもお風呂はおすすめ?
- 女性も男性もなるべくお風呂に入り、効果的な妊活をしよう
- まとめ
妊活中はお風呂の入り方に気を配るべき?
お風呂に入ると、体のすみずみまで酸素や栄養が行き渡り、 老廃物を排出しやすくなります。 さらに体が温まることで、痛みが軽減したり、体の柔軟性が高まったりなど、心身ともに良い状態につながります また、36~39℃での入浴は、副交感神経を優位にし、内臓機能を活性、体を養う方向へ進みます。
お風呂は体を快適にするので、男性も女性も妊活中はお風呂の入り方に気を配るようにしましょう。
妊活中の女性にとってお風呂に浸かるメリットとは
妊活中の女性がお風呂に入るべきメリット4つを紹介します。
以下で、1つずつ詳しく説明します。
メリット①冷え性改善
冷え性は血行が悪くなって血液が毛細血管に流れなくなることが原因です。お風呂に浸かると副交感神経が優位になり、血管が広がって血行が促進されるようになります。体の芯から温まり冷えの改善に役立ちます。
冷え性が改善されると、子宮や卵巣の働きも整うようになり、妊活中の女性におすすめです。
メリット②ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスは自律神経に支配されています。お風呂に浸るとホルモンバランスが整うのは、自律神経のバランスが整うからです。
心と体を活発にする交感神経と休ませる副交感神経がうまくバランスを取ることで、私たちの体はコントロールされていますが、日中の生活ではどうしても交感神経が優位になってしまいます。お風呂に浸かると副交感神経が活性化しやすいため、自律神経のバランスがとれるようになります。
ホルモンバランスが整うと妊娠しやすい状態になります。
メリット③代謝UP
お風呂に浸ると代謝がUPします。血行が良くなることで細胞が活発化するからです。
呼吸、睡眠など生命維持のための活動で消費されるエネルギーを基礎代謝と言いますが、その量は年齢とともに減少します。その結果、年齢とともに太りやすくなり、肥満は妊娠率を下げます。
メリット④リラックス効果
お風呂では浮力が生まれるため、体重が9分の1になります。体を支える筋肉や関節の負担が減り、緊張がほぐれます。同時に、体からくる脳への刺激も減り、心身ともにリラックスできます。
ストレスはホルモンバランスを乱し、妊娠を遠ざけます。リラックスすることで妊娠しやすい状態へ導きます。
妊活中の女性(通常時)におすすめのお風呂の入り方
妊活中の女性にたくさんのメリットがあるお風呂ですが、効果をあげるためには入り方のコツがあります。ここでは妊活中の女性(通常時)におすすめのお風呂の入り方を紹介します。
- 温活の意識をもってなるべく毎日入る
- 熱すぎないお湯(39℃前後)を用意
- 短すぎず、長すぎず。目安は20分ほど
- 入浴前の水分補給。入浴中もこまめに補給
以下で、1つずつ詳しく説明します。
温活の意識をもってなるべく毎日入る
お風呂に入ると、全身の血行が良くなり、血液が体の隅々まで行き渡るので、全身に酸素や栄養素を届けることができます。体の末端にある二酸化炭素や老廃物などの排泄も盛んに行われるようになり、細胞がひとつずつ活性化されるようになります。体のすべての細胞を活性化させるには、お風呂は効果的です。
自分の都合の良い時間に自分が心地よいと感じる温度で入浴しましょう。
熱すぎないお湯(39℃前後)を用意
熱いお湯は交感神経が活発になり、血管が収縮し血流が悪くなることもあります。また、
熱いお湯に入って温まるのは体の表面だけで、体の内部の子宮や卵巣など内臓は冷えたままです。じっくり芯から温めるためには、熱すぎないお湯(39℃前後)を用意しましょう。
お風呂の湯の熱い、ぬるいの感覚は、体温や外の気温によって感じ方が違います。一般的なお風呂の適温は体温が約36℃の方を想定しています。季節や自分の体温に合わせて、お風呂の温度は調節しましょう。
短すぎず、長すぎず。目安は20分ほど
お風呂に入っている時間は短すぎず、長すぎず、目安は20分ほどです。
短すぎては十分に温まりませんし、長時間の入浴は想像以上に体力消耗し、疲れを感じたり、のぼせてしまいます。30分以上湯船につからないようにしましょう。
入浴前の水分補給。入浴中もこまめに補給
入浴中はコップ約1~2.5杯分の汗が出ると言われています。脱水症状を防ぐために、入浴前後にはコップ1杯は水分を摂りましょう。また、入浴中もこまめに水分補給をしましょう。
適切な水分補給は、健康維持、ひいては妊娠しやすい体づくりにもなります。
生理や体調が優れないときの女性におすすめの入浴法
生理や体調が悪くてお風呂に入るのが難しいこともあります。そのような時のために女性におすすめの入浴法を2つ紹介します。
- 寒い時期は足湯だけでもOK
- 無理やり毎日入る必要はない。体を拭くだけでもOK
以下で、1つずつ詳しく説明します。
寒い時期は足湯だけでもOK
足湯で全身を温めることができます。足には血流を送るポンプの役割もあるため、足を温めると温かい血液を全身に行き渡らせることができます。
バケツなどに40℃前後のお湯をふくらはぎまで浸かるように張って、20分から30分ほどじっくりと足を温めましょう。湯温が下がった時のために差し湯用の43〜45℃のお湯をポットなどに用意すると安心です。
無理やり毎日入る必要はない。体を拭くだけでもOK
無理やり入浴して体調悪化させることの方がNGです。清潔感を保つことはストレス緩和につながるので可能ならば体を拭くだけでも効果的です
温かいタオルで体を拭くとリラックス効果が得られるほかに、新陳代謝が促されたり、老廃物の排出をサポートしたり、血液循環を促進したりという健康効果もあるでしょう。
妊活中の女性がお風呂に関して気をつけること
妊活中の女性がお風呂に入る際に気をつけること4つを紹介します。
- 気をつけること①熱すぎるお湯はNG
- 気をつけること②長すぎる入浴もNG
- 気をつけること③食後すぐの入浴は控える
- 気をつけること④妊娠時、破水しているときの入浴はNG
以下で、1つずつ説明します。
気をつけること①熱すぎるお湯はNG
熱すぎるお湯はNGです。熱すぎるお湯は交感神経が活発になるため、血管が収縮し血流が悪くなってしまいます。さらに、熱すぎるお湯で温まるのは体の表面だけで、しっかり温めたい子宮や卵巣などの内臓は冷えたままで、子宮環境にも良くないです。
気をつけること②長すぎる入浴もNG
また、お風呂には長時間浸らないようにしましょう。長い時間のお風呂は思っている以上に体力が消耗するし、疲れを感じやすくなります。
30分以上はお風呂に浸らないようにしましょう。
気をつけること③食後すぐの入浴は控える
食後は胃を中心に消化器官に血液が集まっています。この時お風呂に入ると、消化器官に集中していた血液が全身をめぐることになり、消化活動が鈍って胃もたれや消化不良を起こす恐れがあります。したがって、体への負担を減らすためにも、お風呂に入るのは食後30分は避けましょう。
気をつけること④妊娠時、破水しているときの入浴はNG
妊娠中もお風呂は今と同じに楽しめますが、破水しているときは入浴はNGなので、覚えておきましょう。
破水とは赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れ、羊水が外へ流れ出ることです。破水時にお風呂に入ると、感染や臍帯脱出などの恐れがあるので、「破水した」と思ったら、妊娠月数に関わらず、産院に連絡しましょう。
妊活中の男性にもお風呂はおすすめ?
妊活中の男性にもお風呂の入浴はおすすめです。おすすめのポイントは3つです。
- 男性も代謝UPで体調を整えられる
- 男性もリラックス効果を期待でき、ストレス緩和に繋がる
- 長時間のお風呂・サウナの入浴には気をつける
以下で、1つずつ詳しく説明します。
男性も代謝UPで体調を整えられる
男性もお風呂の入浴で代謝UPするのは、女性と同じです。基礎代謝が上がるので、脂肪も燃焼しやすくなり、体調も整います。
男性の太りすぎも女性同様、妊娠率を下げるので、妊活中の男性にもおすすめです。
男性もリラックス効果を期待でき、ストレス緩和に繋がる
男性もお風呂の入浴ではリラックス効果が期待でき、ストレスを緩和することができるのは女性と同じです。
ストレスは男性ホルモンを減らすので、精子の質を下げるなど、男性からも妊娠を遠ざけます。リラックスすることで妊娠成立しやすい状態へ導きます。
長時間のお風呂・サウナの入浴には気をつける
精巣を包んでいる陰嚢(いんのう)の適切な温度は33度前後と言われており、この部分の温度が上がると精子や精液に良くない影響を及ぼすことが知られています。長時間のお風呂・サウナの入浴などは温度上昇の原因に当たります。
妊活中の男性はお風呂の入浴は長時間は避け、サウナも控えめにしましょう。
女性も男性もなるべくお風呂に入り、効果的な妊活をしよう
お風呂の入浴は、代謝をUPし、リラックス効果が期待でき、妊活中は女性だけでなく、男性にもメリットがあります。
無理やり入って体調悪化させることの方がNGですが、効果的な妊活のために、女性も男性もなるべくお風呂に入りましょう。
まとめ
本記事では妊活中の男女のお風呂の入り方に関して解説してきました。
体を温め、代謝UP、リラックス効果などメリットがたくさんあるので、効果的な妊活のために、女性も男性もなるべくお風呂に入りましょう。