「早く子どもが欲しいけれども、妊活がうまくいかない」
「不妊の原因が分からないこともある?」
「原因不明の不妊はどうすればいいの?」
このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
不妊症の治療を始める前には、不妊の原因を調べる必要があります。しかし、不妊検査をしても原因が不明であることも多く、全不妊症の約10〜25%を占めるとされており、珍しいことではありません。
本記事では、不妊の原因が不明なときの対応や原因不明の不妊への治療法もご紹介しますのでぜひ最後までお読みください。
目次
- 不妊の原因が不明なときにすべきこと
- もしも原因不明不妊症に当てはまったら?
- その他の原因不明不妊への治療法
- その原因不明の不妊、男性の精子減少症や精子無力症かも?
- まとめ
不妊の原因が不明なときにすべきこと
不妊かもしれないと思ったら、不妊の原因が原因不明の不妊であるかを確認しなければいけません。かかりつけの病院があれば女性は産婦人科、男性は泌尿器科を受診し検査を受けることができます。夫婦で受診する時は不妊専門クリニックなどもご検討ください。
不妊の原因が不明な方も多く、具体的な対処法もあるため、悩みを抱え込まずにひとつずつ確認をしていきましょう。
その①原因不明不妊症の定義に当てはまるか確認
原因不明の不妊とは、男女ともに不妊検査を行っても原因が解明されない不妊症です。原因不明不妊は全不妊症の10〜25%を占めるとされており、加齢が大きな原因といわれています。
不妊検査をしなければ、原因不明の不妊症と診断できないため、必ず病院を受診し医師の診断や検査を受けましょう。
原因不明の不妊症と医師が診断した時は、原因を細かく調べられる精密検査や不妊治療が検討されます。35歳以上の女性の場合は、妊娠可能な期間が短いため、不妊治療を勧められることも多いでしょう。
その②かかりつけの産婦人科・泌尿器科に相談
女性の場合、子宮頸がん検診などでかかりつけの産婦人科があるときは、かかりつけの産婦人科を受診し相談してみましょう。婦人科でも一般的な不妊検査を受けられます。
男性の場合は、泌尿器科で精液検査などの男性不妊に関わる一般的な検査を受けることができます。
不妊治療専門クリニックを受診するのはハードルが高いと感じる方は、まずはかかりつけ医に相談することがおすすめです。
その③セカンドオピニオンを受ける
ひとつの医療機関で原因不明の不妊と診断された時は、セカンドオピニオンを受けることもご検討ください。セカンドオピニオンとは、現在診療を受けている医師とは別に、違う医療機関の医師に第2の意見を求めることです。
多くの病気でセカンドオピニオンを受けることは一般的になってきています。医師から説明された診断について、納得のいかない場合は、他の医師の意見を聞くこともおすすめです。
もしも原因不明不妊症に当てはまったら?
もしも原因不明不妊症に当てはまったら、病院を受診しながら段階的に不妊治療を進めて行くことになるでしょう。ここでは、原因不明の不妊症に当てはまった時の一般的な対応法をご紹介します。
女性の年齢が若く、不妊期間が短いなら
女性の年齢が若く、不妊期間が短いときは、6カ月〜1年間タイミング法を行うことが多いでしょう。タイミング法とは、女性の排卵時期を推測し、排卵のタイミングに合わせて性交渉を行う方法です。
排卵予定日より前に受診して、経腟超音波検査で卵胞の大きさを測定し、排卵日を推定します。排卵日の2日前から排卵日までのタイミングで性交渉を行うと妊娠する可能性が高くなります。
女性の年齢が35歳以上、年齢が若くても不妊期間が長いなら
女性の年齢が35歳以上、もしくは若くても不妊期間が長い場合は不妊治療の介入が検討されるでしょう。
不妊治療は大きく分けて、一般不妊治療(タイミング法と人工授精法)と生殖補助医療の2つに分けられます。女性の年齢が高いときは、一般不妊治療をせずに体外受精や顕微授精などの生殖補助医療へ進むケースもあります。
原因不明不妊への治療法
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不妊の原因が分かったときは、原因に応じた治療法を選択できますが、原因不明の不妊の場合は、段階的にステップアップする治療法が一般的です。それぞれの治療法をご紹介します。
人工授精法
人工授精法とは女性の排卵の時期に合わせ、受精に必要な精子を届けるため子宮腔内に洗浄濃縮したパートナーの精子を直接注入する治療方法です。一般不妊治療の1つで、精子を注入した後は自然妊娠と同じ流れとなります。
妊娠成立のためにはタイミングが大切で、基礎体温や卵胞の大きさ、ホルモンの数値などを参考に排卵日を推測し人工授精の日程が決められます。
体外受精・顕微授精(ART:生殖補助医療)
人工授精法を数回実施しても妊娠が成立しない場合は、体外受精や顕微授精へステップアップすることが多いでしょう。体外受精と顕微授精は生殖補助医療に含まれ、生殖補助医療とは採卵及び採精から胚移植までの一連の流れのことです。
体外受精は採卵した卵子に精子をふりかけ受精卵を作り、顕微授精は運動性の良い精子を1匹捕まえ顕微鏡で確認しながら卵子に注入します。体外受精または顕微授精で得られた受精卵を胚培養した後に子宮へ移植します。
その原因不明の不妊、男性の精子減少症や精子無力症かも?
不妊の原因は男女ともにあるため、不妊検査は女性だけでなく男性も受ける必要があります。女性だけが不妊検査を受けて原因不明の不妊症と診断されたときは、男性側に不妊の原因があるかもしれません。
男性も不妊検査を受け、その結果原因不明だった場合は、以下の対処法を試して見るのもおすすめです。
対処法①マルチビタミンやサプリメントの摂取
妊娠しやすい体を作るには、妊活に必要な栄養をしっかりと摂る必要があります。食事から栄養の摂取が難しいときは、マルチビタミンやサプリメントを利用すると、効率的に栄養摂取でき、サプリメントに含まれている栄養素によっては活力向上が期待できるでしょう。
手軽に始められるため、妊活にいいといわれているサプリメントを試してみてください。
対処法②日常生活の見直しと生活習慣の改善
無意識にやってしまっている生活習慣が不妊の原因になっているかもしれません。タバコやアルコールの飲み過ぎは妊活に影響を与えるため、禁煙に挑戦し適度なアルコールの摂取にとどめましょう。
日常生活を見直して、妊活に悪い生活習慣を改善すると妊活にも良い影響を与えます。
まとめ
不妊の原因は女性だけでなく男性にも原因があるため、ふたりとも不妊検査を受け原因不明の不妊症であることを確認しなければいけません。不妊について悩む人は多く、原因が不明の不妊も全不妊症の10〜25%です。
原因不明の不妊症の場合は、徐々に不妊治療をステップアップしていくことが多いでしょう。原因不明の不妊で悩む方も多いため、パートナーや医師と相談しながら、治療を進めてください。