妊活中はバランスよく栄養素を摂ることが重要です。日頃の食生活から気をつけるようにしましょう。
本記事では、妊活中に不足しがちなタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に摂れるレシピを紹介します。ぜひ普段の食事に取り入れてください。妊活中は控えた方がよい食品や飲み物も併せて解説します。
目次
- 妊活中に必要な栄養素
- 男性が妊活中に摂取したい栄養素
- 妊活中におすすめのレシピ【7選】
- 妊活中に控えるべき料理とは?
- 妊活中におすすめの飲み物
- 妊活中に控えるべき飲み物
- 食事を楽しみながら妊活を徹底しよう
妊活中に必要な栄養素
妊活中は心身の健康のためにバランスのよい食事を心がけましょう。バランスのよい食事とは、五大栄養素とよばれる炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルのそろった食事です。
主食・主菜・副菜がそろった食事を意識したり、使う食材数を増やすことで必要な栄養素をまんべんなく摂れます。
葉酸
葉物野菜に多く含まれる葉酸は、発育をサポートし、胎児の脳や脊髄などの神経系を作るために働きます。
胎児の神経管閉鎖障害リスクを減らすとして妊活中の女性に必須の栄養素ですが、男性も積極的に摂りましょう。精子のDNAを傷つきにくくするなど精子形成に関わります。葉酸の詳しい働きはこちらの記事をご覧ください。
葉酸の効果や働き|女性の妊活以外にも隠された作用やリスクとは?
https://hommez.co.jp/blogs/ninkatsu-taizen/095
たんぱく質
タンパク質は体をつくる元となります。妊活中の女性は自分や胎児の発育のために、男性も筋肉の維持や精子の形成のために不足しないよう気をつけましょう。肉や魚、卵や豆製品のうち1つは毎食摂るようにしてください。
鶏のささみやいわし、卵はタンパク質の含有量が多く、調理もしやすい食材です。
食品と含まれるタンパク質の量
食品名 |
タンパク質(g/食品100gあたり) |
鶏ささみ |
24.6 |
いわし |
21.3 |
鶏卵 |
12.2 |
普通牛乳 |
3.3 |
出典:『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』
鉄分
鉄分が不足するとめまいや立ちくらみを起こしやすくなり、鉄欠乏性貧血につながります。胎児の栄養不足にもつながるため、妊活中から不足しないように摂りましょう。
鉄はレバーや小松菜、大豆製品に多く含まれ、ビタミンCと一緒に摂ると吸収しやすくなります。
食品と含まれる鉄の量
食品名 |
鉄(mg/食品100gあたり) |
豚レバー |
13.0 |
アサリ |
3.8 |
小松菜 |
2.8 |
納豆 |
3.3 |
出典:『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートして強い骨や歯をつくる栄養素です。2019年にイギリスで発表された論文では、ビタミンDの充足が着床率や妊娠率、出生率の向上に関連することが報告されました。
ビタミンDはいわしやさんま、きのこ類に多く含まれる成分です。
食品と含まれるビタミンDの量
食品名 |
ビタミンD(マイクログラム/食品100gあたり) |
イワシ |
32.0 |
サケ |
32.0 |
サンマ |
16.0 |
まいたけ |
4.9 |
出典:『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』
男性が妊活中に摂取したい栄養素
タンパク質や葉酸、鉄分のほか亜鉛をしっかりと摂りましょう。亜鉛はセックスミネラルともよばれ、男性の前立腺や性腺に多く含まれています。細胞の生成やタンパク質の合成に関わり、精子の形成や性ホルモンの合成をサポートします。
日本の一般的な食事では欠乏の心配はありませんが、動物性食品の不足や加工食品の摂りすぎにより不足することがあるので注意が必要です。
妊活中におすすめのレシピ【7選】
妊活中に食べたいレシピを7つ紹介します。簡単に作れるレシピなのでぜひ参考にしてください。
- ブロッコリーとハムのサラダ
- 枝豆の玄米ご飯
- アスパラガスと豚肉の包み焼き
- 豆腐とアボカドのサラダ
- レバニラ
- 牡蠣とブロッコリーの炒め物
- 牛肉とブロッコリーの炒め物
ブロッコリーとハムのサラダ
2人分の材料
ブロッコリー |
1個(200g) |
ロースハム |
2枚(40g) |
★マヨネーズ |
大さじ3 |
★白すりごま |
大さじ1 |
★しょうゆ |
小さじ1 |
作り方
- ブロッコリーを小房に分け、たっぷりのお湯でゆでる
- ロースハムを8等分に切る
- 粗熱がとれたブロッコリーとハム、調味料★を混ぜ合わせる
ブロッコリーで葉酸とたんぱく質を摂取できるレシピです。
枝豆の玄米ご飯
2人分の材料
玄米ご飯 |
1合 |
枝豆(冷凍、さやなし) |
50g |
★顆粒だし |
小さじ1 |
★しょうゆ |
大さじ1/2 |
★みりん |
大さじ1/2 |
★塩 |
少々 |
作り方
- 玄米は水で軽く洗い、調味料★を加えて水加減を調節する
- 1を玄米炊き機能がある炊飯器で炊く
- 枝豆は1分ほどゆでておく
- 玄米が炊き上がったら枝豆を混ぜ込む
白米ではなく玄米を使うことで、糖質を抑えてビタミンがたっぷり摂れます。炊飯器に玄米炊き機能がない場合は、調味料と水を合わせて玄米の容量の1.6倍量(1合の場合は300ml)に調節し、冷蔵庫で一晩浸水させて炊きます。
アスパラガスと豚肉の包み焼き
2人分の材料
グリーンアスパラガス |
4本(120g) |
豚バラ薄切り肉 |
4枚(120g) |
塩こしょう |
適量 |
マヨネーズ |
大さじ3 |
作り方
- アスパラガスは、根元のかたい部分を1cmほど切り落としてゆでる
- 豚肉の両面に塩こしょうをふっておく
- 1の粗熱がとれたら2の豚肉を巻きつける
- アルミホイルで舟形をつくって底にマヨネーズを塗り、3をのせる
- 表面にマヨネーズをかけ、オーブントースターで焼き色がつくまで焼く
アスパラガスで葉酸をはじめとしたビタミンB群を、豚肉でたんぱく質を摂れる簡単レシピです。
豆腐とアボカドのサラダ
2人分の材料
作り方
- 豆腐は一口大に切り、ざるで水気をきる
- アボカドは種と皮を取って5mm厚さのいちょう切りにする
- レタスを食べやすい大きさにちぎる
- ボウルに調味料★を入れて混ぜ合わせる
- 4に豆腐とアボカドを加える
- 器にレタスを敷いて5を盛り、刻みのりをちらす
アボカドは葉酸のほかにもビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、豆腐でタンパク質をしっかり摂れます。
レバニラ
2人分の材料
豚レバー |
200g |
★酒 |
大さじ1 |
★しょうゆ |
大さじ1 |
★おろししょうが |
小さじ1 |
片栗粉 |
適量 |
もやし |
1袋 |
にら |
1束 |
ごま油 |
大さじ1 |
☆オイスターソース |
大さじ1 |
☆しょうゆ |
大さじ1/2 |
☆おろしにんにく |
少々 |
☆塩こしょう |
少々 |
作り方
- レバーは一口大に切って調味料★で下味をつける
- もやしはひげ根を取り、にらは5cmの長さに切る
- キッチンペーパーで1の水気を取り、片栗粉をまぶす
- フライパンにごま油を入れ、レバーを炒める
- 火が通って焼き色がついたらもやしとにらを加えて炒める
- 調味料☆で味をつける
レバーは栄養価が非常に高く、葉酸などのビタミン類と鉄分を多く摂れます。
牡蠣とブロッコリーの炒め物
2人分の材料
牡蠣 |
6個(120g) |
水(下処理用) |
200ml |
塩(下処理用) |
小さじ1 |
★酒 |
大さじ1/2 |
★しょうゆ |
大さじ1/2 |
小麦粉 |
適量 |
ブロッコリー |
1株(200g) |
しょうが(みじん切り) |
1かけ |
長ねぎ(みじん切り) |
1/3本 |
サラダ油 |
適量 |
☆しょうゆ |
大さじ1 |
☆オイスターソース |
大さじ1 |
☆砂糖 |
小さじ1 |
☆鶏ガラスープの素(顆粒) |
小さじ1/2 |
☆塩こしょう |
少々 |
作り方
- ボウルに牡蠣・水・塩を入れてよく揉み、流水で汚れを落とす
- キッチンペーパーで1の水気を取り、調味料★をふる
- ブロッコリーを小房に分けてゆで、ざるに上げる
- 2に小麦粉を薄くまぶし、サラダ油をひいたフライパンで両面を焼く
- 牡蠣に火が通ったら一度取り出し、油を追加してしょうが・ねぎを炒める
- ブロッコリーと調味料☆、取り出した牡蠣を加えて炒め、器に盛る
牡蠣は亜鉛や葉酸を豊富に含んでおり、男性の妊活におすすめの食材です。
牛肉とブロッコリーの炒め物
2人分の材料
牛薄切り肉 |
150g |
---|---|
★酒 |
小さじ1 |
★しょうゆ |
小さじ1 |
★片栗粉 |
大さじ1 |
ブロッコリー |
1/2株(100g) |
長ねぎ |
1/2本(50g) |
赤パプリカ |
1/2個(80g) |
サラダ油 |
小さじ2 |
☆オイスターソース |
大さじ1 |
☆酒 |
大さじ2 |
☆しょうゆ |
小さじ1 |
☆塩こしょう |
少々 |
ごま油 |
小さじ1/2 |
作り方
- 牛肉は一口大に切り、調味料★で下味をつける
- ブロッコリーは小房に分けてゆで、ざるに上げる
- 長ねぎは斜め切り、赤パプリカは一口大の乱切りにする
- フライパンにサラダ油をひき、牛肉を炒める
- 色が変わってきたら長ねぎ・ブロッコリー・赤パプリカを加えて炒める
- 調味料☆をからめ、仕上げにごま油を入れる
牛肉とブロッコリーでたんぱく質と葉酸、ビタミン類をたっぷり摂れます。
妊活中に控えるべき料理とは?
妊活中に控えた方がよい料理として、脂質や糖質の多いもの、レトルト食品が挙げられます。以下で詳しく解説します。
脂質の多い料理
マーガリンやショートニングなど、油のなかにはトランス脂肪酸を多く含んでいるものがあります。トランス脂肪酸を摂りすぎると排卵障害を起こし、妊娠しにくくなるおそれがあるため注意が必要です。
トランス脂肪酸は植物油を加工するうえで生じますが、肉類や乳製品にも含まれています。揚げ物やハンバーガーなどのファストフードは食べすぎないようにしましょう。
糖質の多い料理
糖質を多く摂りすぎると、カロリーオーバーによる肥満や血糖値の上昇による糖尿病のリスク、ホルモンバランスの乱れにもつながります。
男性の肥満は、皮下脂肪によって精巣が温められ、男性ホルモンの分泌や精子の量に影響を及ぼします。ご飯ものや麺類は回数や1食あたりの量を控え、野菜を一緒に摂るようにしましょう。
レトルト食品
レトルト食品やインスタント食品には、塩分や脂質、食品添加物が多く含まれています。すぐに食べられて便利な食品ですが、高頻度で利用するのは避けましょう。
妊活中におすすめの飲み物
妊活中におすすめしたい飲み物として、以下のものが挙げられます。
- ハーブティー
- ルイボスティー
- 豆乳
- 野菜ジュース
冷えが気になる方は温かいハーブティーでリラックスしましょう。ルイボスティーはノンカフェインであり、妊娠中でも飲むことができます。
豆乳はタンパク質が摂れて、月経不順の改善や血行促進など女性に嬉しい効果が期待できます。野菜を十分に摂れていない方は間食に野菜ジュースを飲むのもおすすめです。砂糖が入っていないものを選びましょう。
妊活中に控えるべき飲み物
妊活中に控えた方がよい飲み物は以下の通りです。
- ビール
- ワイン
- 日本酒
- コーヒー
アルコールを多く摂りすぎると、男性の精液量と精子の正常形態率に悪い影響を及ぼすといわれます。妊活とお酒について詳しくは以下をご覧ください。
妊活中にお酒を飲むと危険?副作用や適量について今すぐに確認しよう
https://hommez.co.jp/blogs/ninkatsu-taizen/1250
コーヒーに多く含まれるカフェインは、多く摂りすぎると中枢神経が刺激され、めまいや心拍数の増加、不眠症などにつながるおそれがあります。妊活中の男女は1日に3~4杯までを目安とし、飲みすぎない範囲で楽しみましょう。
食事を楽しみながら妊活を徹底しよう
妊活中は普段よりも栄養バランスの取れた食事や規則正しい生活を心がけ、体と心の健康を保ちましょう。妊活中に特に必要とされる栄養素は、葉酸やビタミンDをはじめとしたビタミン類、タンパク質、鉄分です。今回紹介したレシピでぜひ栄養たっぷりの料理を作ってください。妊活中の飲み物として、アルコールやカフェインは摂りすぎないように気をつけましょう。